妄想人生に気づく瞑想力

夢の中で仕事をして夢だと気づいて、
バカバカしくなって仕事を放り出したという
話を以前に書いた。
夢は荒唐無稽だ。
目が覚めるとすべてが終わる。

日常生活は目が覚めているかというと、
そうでもない。

私たちのほとんどは、つねに考え事をしている。
心は過去と未来に飛んでいって、
体はここにありながら、妄想して生きている。

未来を期待したり、不安視したり。
過去を悔やんだり、懐かしんだり、恨んだり。

ただシンプルに呼吸の感覚を感じるという瞑想を
していると「あっ、妄想している」と気づいて、
今のリアルな感覚に意識を戻す力が強くなる。

瞑想をしていても私のレベルだと相変わらずに妄想はおこる。
だけど、そこから抜け出す時間がどんどん短くなる。
よく考えれば「夢の中で夢に気づく」というのは、瞑想のときに
していたことと同じだ。
その力が曖昧な睡眠状態でも少しは生きていて、
たまたま夢を破ることができるときもある。

私は妄想体質だ。
あれこれといろいろなことを考えすぎる。
こんなブログを趣味でやっているのも、その
脳内から溢れ出るものを外に逃がすためだ。
考える、考える、そして、
そのあれこれに体と心は疲れ果てる。
取り越し苦労、意味のない不安、間違った推測。
頭脳はサバイバルの道具だから、
いろいろと仮想してシュミレーションするけど、
ようやく最近、あんまり役にたっていないという
ことに気づいた。
むしろ苦しみの種だ。
切るスイッチがなかった。

瞑想だけが唯一の救いだ。
スイッチを切ることはできないけど、
その影響力を緩和して、過剰な電流を地面に
流すアースのように考える毒を和らげる。

もしかしたら人生で一番の幸運は瞑想に出会えだことかもしれない。
地味で目立たないけど、瞑想が人生に与えるインパクトはでかい。

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Category: 瞑想, 読書

- 2015年11月25日

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