生きる力をつけること

 

 

 


「安定している」と思えることは良いことか。
たとえば今なら安定度が高そうな職といえば
公務員で、入ったよほど極端なことをしない限り
定年まで勤められる可能性が高い。

公務員ほどでなくても、何かの会社に所属している
安心感と安定感はあるものだ。
そして、人はその組織に馴染み、その組織の要求する能力を磨く。
そうなると、人間が規格化されてくる。
できること、考え方がだいたい同じ人になってくる。
生きる能力は、その会社で生きる能力に退化してしまう(専門家)。

たとえば私は焚き火の効率的なやり方をしらない。
ガスレンジでの調理に慣れているからだ。
先人ならば当然のスキルである焚き火能力は使わないから
退化している。
組織人ならば、仕事といえばその組織が要求してくる仕事しか
できなくなる。
それはいざというときに生きる力がないことを意味する。

私の知り合いは、安定した組織に属しながら、
不動産を経営している。
対人能力も高い。
その人は、すごく生きる能力が高い人だ。
安定した組織をやめても他でやっていける。

そこまで大きくなくても、たとえば男性ならば料理が
できるだけで生きる力は大きく変わる。
ひと昔の男子といえば会社での仕事だけで
他に何もできないような人が多い。
でも、これは会社が安定しているように見えた古き良き時代の産物だ。
自分でできることが多い人は、人間の幅が広がるし、
料理できる能力があれば外食を減らすことが
できて出費が減り、収入が増えたこととイコールになる。
つまり立派な仕事だ。
もしも独り暮らしならば、健康的な食事ができるし、
年老いてから奥さんが無くなってもちゃんとしたご飯がつくれる
のなら、健康も維持できるだろう。

これは別にお金を稼げるスキルでなくてもいい。
組織に埋没せずに、自らを鍛えている人は
組織を離れた場所での能力を高めている。

仕事が終わって、家に帰って酒を飲んでテレビをみている
人と、僅かな時間をつくって何かしらの能力を磨いている人で、
同じ将来が待っているはずがない。

たとえば私の場合、こうやってブログを書くこともそれにあたる。
文章を書くことは自分の思考力を高める手段の1つだ。
文章をちゃんと書けるということは、内容のある会話もできる
能力を磨くことでもある。

映画スパイゲームにこんなやりとりがあった。
用心しすぎることを指摘された老スパイがこういう。
「ノアは洪水の後に船を立てたか?
いいや、洪水の前だ」

 

影響をうけた本

ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方
伊藤 洋志
東京書籍
売り上げランキング: 12,600

すごくいい本。アイデア一杯です。

 


Category: 生活を変える方法, 読書

- 2015年11月28日

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