自分の完成形にむけての適食と自重トレーニング

私が痩せ型で、食べても食べても太らないタイプだ。
両親も痩せ型で祖父も痩せ型。
弟も痩せ型だ。
ほぼ全員痩せていて、
私は遺伝子的に「痩せ型エリート」なのだ。

その反動で、私には昔から「体を大きくしたい」という
願望がある。
それもあって高校時代に、大食いを始めた。
卵かけどんぶりご飯など、とにかく食いまくった。
プロティンを買って飲んだ。
友達と一緒にウェイトトレーニングをした。
とくかく食べて、ウェイトトレーニングという
ネットのない時代の高校生にしてはかなりいい線をいっている
デブエット計画で、私の基準体重の55キロから62キロまで増量した。

でも、その当時は食べ過ぎで日中でも眠く、
顔にはニキビができるし、とにかく体調が悪かった記憶がある。
そんな無理が続くわけもなく破綻、デブエットを辞めると体重は元の55キロに
ゆるやかに戻っていった。

その当時の後遺症というか、身についてしまったものが大食いだ。
2人前を食べないと満足しない痩せた男。
痩せの大食いになってしまった。
家族を見回しても、ここまでの量を食べる人間はいない。
これは過激な増量計画の悪影響が、習慣化してしまったものだ。

ここ数年、自分の悪癖を一つ一つ倒してきた。
お酒、コーヒー、肉食、カフェイン。
最後に残る悪習慣の聖域が「大食い」なのだ。

この聖域は「食べないと痩せてしまう」という恐怖と、
「食べて太りたい」という願望によって維持されている。
いままで何度もやめようと思ったけれど、
抵抗することもできないパワーで生き延びてきた強敵
なのだ。

私は今年42歳。
ようやく目が覚めた。
基準体重である55キロが私のベストだと諦めよう。
そこから自然に増えても5キロくらいだろう。
私が体重65キロのマッチョマンになることは
自然が許さない。

体を鍛える方法として最善なのは、
自分の体重を使っておこなうキャリステニクス、
つまり自重トレーニングだ。

これは古代ローマから行われてきた
強靭な体を作る方法で、人体を安全に
そしてもっとも自然で最適な体に鍛え上げる。

私は体重が55キロしかない。
だから、そのウェイトをつかっておこなっても
筋力の上限には限りがある。
私の体の自然が決めた、理想とする体は
ゴリゴリのゴリラマッチョではないのだ。

無理やり増やすこともできるだろう。
でも、痩せた骨格の私が、鉄のウェイトを使って
自分の何倍もの重りで体を鍛えても、
さまざまな怪我や関節の障害に結びつくだけだ。

ベスト体重が80キロの骨格が太い人間に
なろうとしても無理なのだし、
そういう努力は不自然で体を破壊する。

高校時代に行った暴飲とウェイトトレーニングは、
まさにその不自然なトレーニングで、
体調不良という結果になって、結局自然に打ち負かされて
体は55キロに落ち着いた。

キャリステニクスをやってみて思うのは、
ベスト体重55キロの人間には細い骨格なりの、
80キロの太い骨格の人間には太い骨格なりの、
最適な筋肉を体に宿るということだ。

ブルースリーはアノールドシュワルツネッガーにはなれない。

私はこの55キロという体でサバイバルしていくしかない。
体をデカくしようとする願望は、私にとって非効率的で不自然だ。
そう諦めて、この細い骨格と弱い胃腸で消化できる
最適な量の食事に戻す努力をはじめた。

普通の食事の量とキャリステニクス。
この2つで、自然で理想的な体に鍛え上げようと思う。

自重トレーニングのバイブル。
表紙は売上を上げるために、人気漫画のキャラクターの
ボディビルダーになっているが、自重トレーニングが理想とするのは
ギリシャ彫刻の神々のような自然で強い体だ。

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Category: プリズナートレーニング

- 2018年4月8日

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