マフェトン理論的鍛錬

ナチュラルボーンヒーローズでも取り上げられていた
トレーニングメソッド「マフェトン理論」
これは「運動中の心拍数を上げ過ぎない」トレーニングだ。

ぜえぜえと呼吸が荒くなるような運動中は、
糖質という限られたエネルギーを原動力にする
「速筋」が働いていて、すぐに疲労がたまりエネルギー切れになる。

逆に低い心拍計で運動すると、「遅筋」が働いて
大量に蓄積されている「脂肪」が燃えて
楽に長く活動できる。
だから、激しい運動をしても脂肪は燃焼せずダイエットにならないという
矛盾が生まれる。

マフェトン理論で使う心拍数は人それぞれ違う。
心拍数は(180引く年齢)で測られる。
私の場合、38歳だから142以内の心拍数で運動すれば
脂肪燃焼ゾーンにとどまる。

心拍計を使って、ランニングしてみると
気をつけないと142の心拍数は簡単にオーバーする。
だから抑え気味に、ゆっくりと楽にはしることになる。
これで効果があるのだという。
慣れるにしたがって、心拍数を無理にあげなくても、
有酸素運動の能力が高まって走る速度があがっていくそうだ。
これは多くのトライアスリートやランナーが実践して、
成績をあげているやり方というお話。

これが目から鱗なのが、
「痛みなくして成長無し」(ノーペインノーゲイン)という言葉の
アンチテーゼになっていることだ。
むしろ、有酸素運動能力を鍛えるには、苦しさがあってはいけない。

疑問が湧いてくる。
勉強やトレーニングは、
本当に「きつく」ないと成長しないんだろうか?

むしろ、自分ができる範囲の7割、8割で、
楽に出来る範囲ですればいいんじゃないだろうか。

いつのまにか、学ぶことやトレーニングが
「億劫なもの」「やらないといけない義務」になってしまって、
情熱を失ってはいないだろうか?

ハードにやる、自分をギリギリまでおいこむ。
「痛みなくして成長なし」は体にとって苦しい。
苦しい記憶があることは、人間は避ける。
そうなると、無理やり自分を奮い立たせる意志力が必要になる。
本来楽しいはずのトレーニングや学ぶことが「今日のノルマ」になる。
これは「続かない」

そして、「痛みなくして成長なし」のトレーニングは、
怪我の元だ。
無理をするから、怪我をする。
そうなると「続かない」

それよりも、自分が出来る範囲で楽にできることを
喜びを感じながらやるほうが、長続きするし
健康を損なうことなしに成長できるだろう。

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ナチュラル・ボーン・ヒーローズ―人類が失った


Category: 体を変える, 生活を変える方法

- 2015年10月5日

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