筋肉バカにならないケトルベル

 

ウェイトトレーニングをすると、筋肉バカになると思っている。
ここでいう「筋肉バカ」とは、頭が悪くなるとかそういう事ではなくて、
「体の使い方がバカになる」という意味だ。

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たとえば上腕二頭筋を鍛えるアームカールを
例にとると、いいトレーニングはなるべく上腕二頭筋以外の
筋肉を使わずに、ダイレクトに効かせるのがいいトレーニングになる。

こういうトレーニングをそれぞれの筋肉ごとにおこなうと、
メリハリのついたいかにも筋トレしていますという体になる。

だけど、同時に体の使い方がバカになる。
日常生活で物を持ち上げるとき、トレーニングと同じように
反動もつけずに、なるべく筋肉に効かせるような体の使い方をしていると
すぐに疲労困憊してしまう。

ウェイトトレーニングに鍛えまくった若者が
農作業をすると、
長年やっていて力を抜くコツを掴んだ老人よりも
早くバテるのは「体に効かせるトレーニング用の
体の使い方」をしてしまうからだ。
全身の筋肉を連動させて、バランス良く動く老人の体の使い方が「賢い」とすれば、
一部の筋肉を効かせる体の使い方は言葉は悪いけれど「バカ」という
ことになる。

体を鍛えるにはウェイトトレーニングが近道だと
知っているけれど、私は「体を筋肉バカ」にしたくないので、
バーベルやマシンを使ったウェイトトレーニングを避けて、
幅広い筋肉を使わざるえない腕立て伏せやスクワット、四股などの
自重トレーニングをしてきた。
でも、やはり自重トレーニングも、今日は上半身の日や
下半身の日などと部分に分けてトレーニングするので、
どうしても全身運動とはいえない。

そこで導入したのがケトルベルだ。
ロシア生まれの伝統的な鍛錬器具で、
取手のついた鉄球を全身を強調させて振り回したり
持ち上げたりするトレーニング器具だ。


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私はこのケトルベルの初歩でなおかつ最重要のトレーニングである
スイングという種目を今、練習している。

16キロの重りを両手で掴み、体幹の動きで上下に振るという
動きなんだけど、これをすると「腕に効く!」とか「足がパンパン」という
感覚よりも全身運動で「息が上がる」という感覚だ。
20回も振るとハアハアと息が上がる。
ケトルベルを握っている指に効いている感じはあるけれど、
それ以外は全身を協調して動かしているので「効いている」感じがしない。
これはいい!
鉄の塊というウェイトを使いながらも、腕立て伏せやスクワットよりも
「効いている=部分的な筋肉が疲労しない」トレーニングなのだ。
こういうの探していた。
実はこのケトルベルトレーニング、前々から知っていたんだけど
何故かぜんぜん興味がわかなかった。
必要なときになったら師が現れるというけれど、
まさにそのとおり。
師(必要な教え)は、未知のものとは限らない。
興味を覚えずにスルーしていた既知のものだったりもする。

ケトルベル、すこしづつ熟練していこうと思う。
体幹が強まり、体のバランスがとれ、全身が強化されることは
瞑想にとっても良い影響を与える。
しかもケトルベルは短時間で、しかも家でできる密度が高く手軽な
トレーニングなので、体を鍛える時間が瞑想の時間を侵食してしまう
ことがない。
体を<鍛錬>するというヨガの側面は、ケトルベルに置き換えると
時間あたりの密度が高くなり、効果も高いと思う。

いいわけじゃなくて、これも私のヨガの一環なのだ。

 

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Category: エッセンシャルヨガ

- 2016年6月20日

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