糖質制限VSビーガン

最近、本屋に行くと「糖質をとらずに、肉食をして痩せましょう」
という糖質制限ダイエットの本が多くならんでいる。
糖質制限は危険なのに、どうしてこんなに流行ってしまったのか?

「おやじダイエット部」などで糖質制限食を伝導していた
桐山 秀樹さんは62歳という若さで心不全で亡くなった。

元祖糖質制限のアトキンス医師は72歳で死亡。
100キロ以上の肥満体で、冬場に足を滑らせて転んで亡くなり、
心臓病と高血圧をわずらっていることも判明した。

「世にも美しいダイエット」という本で糖質制限食の
ようなやり方を薦めていた宮本美智子さんは51歳で脳出血で
倒れて亡くなった。
(青菜を中心に食べて、ベニハナ油やバターをたくさんとるやり方)

血管をボロボロにして心臓関係で亡くなっていく人が多い。

何故、こんなものが広まっているのか?と疑問だけど、
やっている人に話を聞くと、体調がいいそうだ。

妻の友達の旦那も、糖質制限をしているそうだけど、
話を聞くと「ご飯を食べていた時に比べると
食後の眠気が少なくて最高」だということだ。

おまけに体は糖質を制限されて、ブドウ糖をエネルギーにできないので、
脂肪を燃やしてエネルギーにするから痩せる。

食後は眠くならないし肉、魚、チーズ、卵、油、なんでも取り放題で、
おまけに痩せる。
これは流行るのもわかるダイエットなのだ。

うってかわって、本屋にほとんど置いてないベジタリアンの
食事はどうかというと、
この間私は家族で寿司屋に行ったのだけど、ビーガンである私は
アボガト寿司や納豆巻、かっぱ巻き、などでお腹を満たした。

これが糖質制限の人なら、シャリを残して色々な魚を食べまくれる
けれど、選択肢が圧倒的に狭くなる。
(アボガト寿司がめちゃくちゃ美味しくて、大満足だったけど)

糖質制限が流行って、ビーガンが流行らない訳がわかるし、
ネットを検索すると10年間菜食をしていた人が体を壊した話とか、
女優さんが菜食で死にかけた、みたいな、ネガティブキャンペーンが
真っ盛りで、ビーガンは楽しくないし、健康にもよくないみたいな
イメージしかないだろう。

しかし、Netflixなどに公開されている
「WHAT THE HEALTH」
などの優れたドキュメンタリーや、ベジタリアンで
優れた成績を残しているアスリートなどを知るにつれ、
私の中で、ベジタリアン食こそが求めていた答えだという
確信が強まっている。

まあ、それはさておき、
何故、糖質制限が危険だと思うか書いていこう。
糖質を食べない、ということはそれを補うために、
動物性の肉、魚、卵、ミルク、油などをとるということだ。
それは血管を詰まらせる原因になる。

「WHAT THE HEALTH」の中で、
マイケルクラパー医師はそのメカニズムをこう説明している。

<肉を食べると、体内に生息する肉を分解するバクテリアが
カルニチンを食べて、トリメチルアミンを排出し、
肝臓がそれを酸化トリメチルアミンにする。
その物質がコレステロールを動脈壁へと変え、
血管にプラークが蓄積して血管が詰まる。

体重は減るかもしれないけれど、
39歳でジムで倒れて死んでしまうかもしれない。
引き締まってすごくかっこいい。
だが、コレステロールはどこ?
動脈壁に行っているんだ>

糖質制限をしている人が血管や心臓を悪くして死んでいく原因は
動脈壁に蓄積されたプラークが原因ではなかろうか、と思う。
糖質を制限して、脂肪は分解されて、体はキレキレになるし、
肥満体だった人は正常な体重に戻って、体調は良くなる感覚も
あるだろうし、糖質をとらないから、血糖が安定して
食後に眠くなったりしないだろうけど、
血管はだんだん詰まっていく。

これってとても怖いダイエット法だと思う。
そんなリスクをとるくらいなら、
ビーガンをおすすめする。

昨日の私のお昼ごはんは、

分づき米とキヌアを混ぜたご飯を茶碗に1.5杯。
じゃがいも1個。
(糖質制限していたら、これでもうアウトだ)
豆腐と人参とこんにゃくの炒め物。
ほうれん草の胡麻和え。
かぼちゃの煮物。
わかめの味噌汁。

というメニューだった。
糖質制限の人だったら糖質が多い!と叫ぶようなメニューだろう。
でも、私からすると、
穀物(分づき米、キヌア)
イモ(じゃがいも)
緑黄色野菜(ほうれん草、かぼちゃ、人参)
豆類(味噌汁(発酵食品)、豆腐)
(ごま)
海藻(わかめ)

とかなりいい線をいっている昼食だと思う。

これを食べた私は、眠くなっただろうか?
嘘をついているわけではなくて、まったく眠くならなかった。

糖質を結構とっているから、眠くなるはずだけど、
全然眠くならないのだ。

これはペスコベジタリアンで、
魚を食べていた頃に比べると雲泥の差くらいに
食後の感覚が違う。

ちなみにビーガン2週間が過ぎたくらいだけど、
だんだんと体が適応して、最初に発生していた
そんなに匂いのしないオナラが沢山でることも
無くなった。
朝は匂いのしないうんちがでる。
腸内では、植物性のものを食べる微生物(バクテリア)が
繁殖し、だんだんと草食動物化しているんだろうと思う。
うんちの匂いがほとんどしないのが感動的だ。

穀物をたくさん食べても、食後に眠くならないのは
何故だろう?
いまのところ理由はわからないけれど、
はっきりと分かれ道になっているところはわかる。

動物性の食品が混ざっていない
というところだ。

推測で申し訳ないのだけど、
胃腸は、動物性のものと穀物とを同時に消化するのが
とても苦手なのではないだろうか?

人間の胃腸は、熊などの胃酸が強く、
腐敗しやすい肉をすみやかに排泄するために
腸が短い雑食動物に比べると、
胃酸が弱く、腸が長い。
雑食動物で無いにもかかわらず、
肉や魚などを食べる、というのは緊急事態で、
穀物などが混ざると、さらに大混乱になる。
それが消化の負担をさらに増加させて、脳に血液が
回らなくなって、食後にぼーっとする原因になるのではないか。

食後に頭をハッキリさせたいなら、
消化の負担を減らしたいなら、
草食を選ぶか、肉食を選ぶか。
それか少食で我慢するか、
という3つの道しかない。

実感としてそう結論している。
私が科学者ならば、肉食オンリーのときと、
菜食オンリーのときの、胃腸の働きと血液の変化
などを実験して調べるところなんだけど、
ヨギである私は、自分の実感の変化で推測して、
結論するしかないから、
これが絶対に正しい、なんて言えないけれど、
ぜひ、1週間くらいビーガンで過ごしてみて、と
オススメはできる。
そうすれば自分の体調の変化と、
食後の状態が、だんだん変わっていくのが
ハッキリと実感できると思う。

アメリカの栄養士学会は、
適切に管理されたベジタリアン食は、
幼児、青年、老人、アスリート、すべての人が
健康に過ごせると太鼓判を押している。

適切に管理して、試行錯誤しながら食事をしている
ビーガンの私は2週間たった今、
体調は絶好調だ。
集中力は高まり、体力もあり、美味しく菜食している。
食後の眠気はないし、もともと適正な体重だったから
激ヤセもしていない。

糖質制限をするくらいなら、
ビーガンがいい!と思うこの頃。

 


Category: ベジタリアン

- 2017年7月3日

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