ストレスを最小限にする瞑想力

 

人生、自分の思い通りにならないこともある。
たとえば早く寝ないといけないのにまわりが騒がしくて眠れない。
寝れたと思ったら猫が外に出してくれとおこしにくる。

昔なら「睡眠不足でひどいことになる」
「出たり入ったりするなカイ!(猫)」とイライラしたけど、
いまは実際の害よりも「そう考えることで起きる害」のほうが大きいことを
理解している。
淡々と猫を出す。
眠れなくても、怒りに身をまかせずに体の感覚や呼吸に意識をむけて
やりすごす。

人間の体は本来強いものだ。
しかし、体は体だけで独立しているわけではなく、
心の影響を強く受ける。
心が体の足をひっぱるということはよくある。
体本来の強さが損なわれる。

実際の睡眠不足の害も現実だけど、
「寝る時間がすくなかった!」という恐怖も大きな影響力を
もっている。
肝心なのは「寝る時間が少なかった!」という恐怖を否定しない
ことだ。
そう考えていることをしっかりと受け止めるけど、
それと同一化しない。
今にある呼吸や体の感覚に意識をむける。
ポジティブシンキングでもネガティブシンキングでもない道。
それが瞑想的な対応だ。

不安や欲望は否定しないけど、
肯定もしない、ただあるものとして受けとる。
そうすれば害は必要最低限に抑えられる。
これはコロンブスの卵というか、
シンプルだけど偉大なやり方だと思う。
瞑想はそういう対応を養う力をつけるトレーニングでもある。
ときどきは成功せずに「なんだよー!」に呑み込まれるときも
あるけれど「なんだよー!に呑み込まれた」ことに気づければ、
負のスパイラルからはぬけ出すことはできる。

 

呼吸による癒し―実践ヴィパッサナー瞑想
ラリー ローゼンバーグ
春秋社
売り上げランキング: 56,464

Category: 生活を変える方法, 瞑想

- 2015年11月26日

コメントを残す

Your email address will not be published / Required fields are marked *