はじまりへの旅とわが家のルール

優れた映画は人生の比喩だ。
ときに色々なことを教えてくれる。
映画のあらすじを読んでいるだけで
これは絶対に見るべきだ、と確信する作品が
稀にある。

「はじまりの旅」はそんな稀な作品だ。
私の理想の家族が、ここには描かれている。
まるで私のために作られたのかと錯覚するような映画なのだ。

家族で自給自足、森に住み、父親は子供に独自の教育をほどこしている。
子どもたちの体力は一流アスリート並で、サバイバル能力は猟師並、
知力は哲学者並だ。
でも、森を出たことがないのでアメリカ社会を知らない。
そんな一家が母親の死をきっかけに旅にでて、アメリカ社会に触れるという物語。

ファーストフード、ファストファッション、運動不足と
ネット、ゲーム、SNS中毒溢れるアメリカ社会から、
子どもたちを守り、強靭な体力と知力を与えようとしている
父親の孤独な努力に、私は共感する。

ここまで徹底して出来ないけれど、
私は自分の家を「森」にしたいと思っている。
この映画をみて、思いを新たにした。

ちなみに、
わが家の森ルール。


砂糖は怖い

子どもたちには「砂糖のあまくない話」のDVDをみせて、
特別な日以外は、甘いもの禁止で、
もちろん、コーラなどの「毒のある飲み物」は飲ませたことがない。


安全な食事、危険な食事

グレガー博士の食の信号システムを教え、
食事によって「これは赤信号」「これは青信号」という
分類を教えている。
この間は回転寿司で、長女が「パパ、この赤信号食べてもいい?」
と聞いてきた。
それはウインナー巻きだった。
ウインナーは、アスベスト、プルトニウムと並ぶ発がん性を持つ
危険度の高い食べ物なのでもちろん「やめたほうがいい」と言った。
どうせ食べるなら、その黄色信号のサーモン握りにしておいたら?


野菜が最高

この世で一番栄養価の高い食べ物は「野菜」であると
教育している。(私はヴィーガンだけど、子どもたちは
ちょくちょく肉や魚を食べている、そして、100グラム単位で
一番栄養価の高い食物は事実、野菜だ)


夜はテレビとネット禁止

夜はテレビをつけずに、遊んだり絵本を読んだりして
いる。
食事のときはテレビ厳禁。
ちなみに私が小さい時は、夜はかならずテレビがつけられていて、
一家の中心はテレビになっていた。
夜、刺激的な光を見ないせいか子どもたちは幼稚園児の8時過ぎには寝る。
大人も9時から10時の間には自然に眠くなる。

吊り輪、戦いゴッコ、暴れ馬、体を動かせ

家には吊り輪があり、いつでもぶら下がれるようになっている。
私がこれを使って懸垂したりしている姿も見せている。

父親たる私との遊びは、戦いゴッコで私の中国武術戦法で
子どもたちは布団の上に投げられたり、飛ばされたりする。
私も気を抜くと、子供二人のフルスイングのグルグルパンチで痛いを思いをする。

肩車をして、そこから微妙にバランスを崩していって、
落ちないように頑張るという遊びも、子どもたちは大好きだ。

キャンプ

今年は一回しかいけなかったけど、アウトドアを積極的にさせている。
あと、わが家は田舎なので家には庭があるんだけど、そこは裸足OKだ。
私もだいたい裸足で歩いている。

そんなところだけど、わが家も独自のルールで奮闘している。
完全に「森」にしたいけれど、
清濁が合わさった社会にわが家は同時に生きなければいけない。
森に戻りながらも、どうやって「街」にでていくべきなのか?
いろんなことを感じさせてもらった素晴らしい映画だった。

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Category: 映画

- 2017年10月23日

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