一番シンプルなアーサナが大切

体を鍛えるためのヨガの目的は、
座る力をつけることだ。

背骨を立てたままじっと座る、というのは
誰にでもできるような気がするけれど
しっかりできる人はほとんどいないと思う。
30分もすれば背中が痛む人や、
猫背になってしまう人が多いだろう。

座ることは1つの技なのだ。

体を動かすヨガで、座ることに必要なコアの強さ
と背骨の柔軟性を養う。
座ることが重要なら、最初から座って座力をつければ
いいんじゃないかと思う人もいるだろう。

それはこう考えてみたらどうだろうか。
サッカー選手は筋肉トレーニングをする。
強い体幹を手にいれて、パフォーマンスをあげたいからだ。
そういう選手にたいして、
「サッカーに必要なサッカーで鍛えろ」という人はいない。
筋肉トレーニングは、効率的に筋肉を鍛えるから、
それは遠回りなようで近道なのだ。

同じように、ヨガでコアの強化と柔軟性を養うのは
急がばまわれになる。
最初から座ることで座る力をつけようとすると、
ヘタをすると体が歪んだままいびつな形で坐法が
固定してしまって、逆効果になる可能性もあるし、
すごくツラい思いと長い時間がかかる。

だからといって、体を動かすヨガばかりしていると
筋トレしか練習しないサッカー選手みたいになる。
本末転倒だ。
準備は大切だけれど、一生を準備に費やすのは
馬鹿げている。

姿勢をリラックスして安定させるヨガのアーサナはなによりも
日常的に使える。
歩く時も座るときもアーサナの状態を意識すると
所作が美しくなり、生活も楽になる。


Category: エッセンシャルヨガ

- 2016年6月3日

コメントを残す

Your email address will not be published / Required fields are marked *