魔法の手のレシピ
わが家では、私の手は「魔法の手」だ。
お腹が痛くなった娘は、私に手を当てて欲しいと、
当たり前のように言う。
大好きなママの手でもダメで、
どうしても私の手じゃないとダメなのだ。
私がお腹に手を当てて、しばらくしていると
痛みが消えるという。
私の手には家族限定でしか証明されていないけど、
治癒効果がある、と思う。
家族限定のヒーラーだ。
奥さんも、腰が痛いときに手を当ててあげると
痛みが和らぐという。
私の手は「異常に暖かくて、なんか出ている」らしい。
でも、これは普通に考えるほど特殊な能力ではない。
人間がみんな潜在的に持っている能力で、
痛みがあると人は無意識に手を患部に当てる。
誰にも教わっていないけれど、手を当てると痛みが和らぐことを
経験的に知っている。
その潜在的な能力を、かなり顕在化させるメソッドが
世の中にはある。
気功だったり、ヒーリング法だったり。
本来の力をさらに引き出す方法だ。
ここらへんは百花繚乱で、
いろいろなものが交錯しているけれど、
シンプルなマインドフルネス瞑想を修行している
人（私のような）におすすめの方法を今日は紹介。
まずは、立禅。
これは立って行う瞑想のようなもので、
この立禅をすると運動神経が直に鍛えられたり、
気の感覚が得られたり、
体のバランスが整えられたり、
足腰が丈夫になったりと、一石多鳥の功法だ。
やり方は気功革命を参照していただければ完全にわかる。
私は不幸にも気功革命に巡り合う前、かなりわかりにくいテキストを元に練習した。
熱心に続けているうちに気感を得て、体の感覚はかなり繊細になった。
のちに気功革命の謝先生のクラスに一度だけ参加して
指導をうけたのだけれど、とても褒めてもらえた。
つまり独習でも、試行錯誤しながらやっていけば
立禅は決して難しいものではない。
立禅ではイメージ（意念）を使うけれど、
それは最初のきっかけで、イメージで感覚が起きたら
その感覚に意識を向ける。
その状態になると、感覚に意識を向けるマインドフルネス瞑想を
立って行うのとまったく区別が付かなくなる。
だからこの２つは親和性がとても高い。
もう１つは、クォンタムタッチだ。
これも呼吸と体の感覚を組み合わせたヒーリング法で、
ヨガのプラーナーヤーマをしながら、感覚を感じる瞑想を
同時に行うというような感じのヒーリング法だ。
開発者のリチャードゴードンさんは、とても親切な人らしく
本を買って練習すれば、高いセミナーなどを受けなくても
ヒーリングの能力がつくという素敵な仕様になっている。
これもマインドフルネス瞑想をしている人ならば、すんなりと
入っていけるだろう。
私が手を置いている時、使っているのはクォンタムタッチだ。
最初は立禅のように、自分のエネルギーを掌で感じるようなやり方で
なんとなくヒーリングしていたんだけど、
次の日、尋常じゃない虚脱感を感じたりして「気が消耗する」という
よろしくない感じになったので、クォンタムタッチを導入した。
それ以来、ヒーリングをしても消耗しなくなった。
気功の世界では「気を与えると自分の気が減る」という考え方をする。
エゴイストな気功法になると、相手から気を奪って自分のものにするという
バンパイヤのようなやり方もあるくらいだ。
しかし、クォンタムタッチでは減らないという。
私になりのクォンタムタッチへの理解を書くと「気功では気を相手に与える」という
世界観でエネルギーを運用する。
でも、クォンタムタッチでは、自分と相手をシンクロさせて
相手の回復力を引き出すという考え方をする。
たとえば生命力が振動だとしたら、掌の生命力を高めて
高い振動率にして、相手の弱った部分に当てる。
そうすると、掌の活性度と相手の弱った部分の振動率がシンクロして
生命力が溢れる状態になる。
叩いていない音叉が、隣の振動している音叉に共振して鳴り出すように
患部は回復をはじめる。
このやり方ならば、いくらヒーリングしても気は減らない。
あくまでも自分の掌を生き生きした状態にして、相手を共振させている
だけで、回復力はすべて相手に内在しているものだからだ。
瞑想の徒はもしもの時に、こういうヒーリング法があると
念頭に置いておくだけでいざというときに役立てることができる。
クォンタムタッチ自体は、ゴエンカ式のヴィパッサナー瞑想の
「体の感覚を感じる」に「呼吸法」を組み合わせたもの、とも
言えるから、特別にクォンタムタッチの練習をしなくても
普段の瞑想が同時にヒーリングの練習にもなってしまう。
ただ、どうやってそれを発揮するのか、という法を知っておくと
瞑想をヒーリングに転用できるので便利なのだ。
ヴォイス
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