「ヘビ」ヴィッパサナー瞑想2010京都5日目
呼吸瞑想からヴィッパサナー瞑想に切り替わってから1日目。
「研ぎすませた集中力で体のあちこちを観察していく」ということを一日中やる。
ふと思う。
一体、これになんの意味があるのだろうか?
こんな風に体の感覚をみていくよりも、
もっと心を見たほうがいいような気がする。
この時の私は意味を理解せずにかすかな不満を覚えていた。
<まあ、いい。ここは黙って従っておこう。毎日指示は変わるから、明日になると心を見ていくようにという指示にかわるかもしれないし、、、、今は体にセンサーを埋めこんでいると割り切ってがんばろう>
という感じで、不満をだましだまし集中。
瞑想を続けた。
休憩時間になると、表のウオーキングできる広場で黙々と歩く。
とにかく座りっぱなしなので、足を鍛えておかないといけない。
「脳を鍛えるには運動しかない」という本もあるくらいで、
体を動かすことと、脳力には相関関係があるので、
歩くことも修行だと考えて、一日1時間以上はウオーキングしていました。
そんなとき、ふといつものウオーキングコースから
外れたら、何かが草の中にいて凄い速度で動いた。
蛇だ!
シャアア!と威嚇して、私が慌てて飛び下がらなかったら
噛まれていたところでした。
ま、まさか蛇がいるなんて!
蛇は鎌首をもたげ、警戒心をむき出しにしながら林の中に帰っていった。
私は一瞬で怖くなった。
いつも何気なく歩いていた原っぱのウオーキングコースが、
急に地雷原になってしまったかのよう。
蛇がいる、かもしれない。
恐怖を押し隠して歩いてみる。
でも、さっき蛇に出会った所にいくと、かすかに足がすくむ。
目はキョロキョロと草むらを探して、蛇に怯える私。
これは瞑想がはじまっても消えませんでした。
目を閉じると、蛇の映像が浮かぶ。
布団に入っても、
「もしかして、この部屋の中に蛇がいるかも」
というあらぬ想像が浮かぶ。
蛇に襲われたシーンを回想して、
もしかしたら噛まれていたかもしれないと
想像して怖がる。
5日目はヴィッパサナー瞑想でもパッとせず、
逆に散歩中に蛇にたいするトラウマが出来るという
散々な日でした。
明日はきっと心にたいして瞑想するはずだ、、、ということを
希望にして、眠りにつきました。
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よいです。
実践にこそ価値がある
正確かつ慎重な文章に好感
ヴィパッサナーに関心のある人は必読
ヴィパッサナー瞑想のやさしい入門書
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Category: ヴィパッサナー瞑想リトリート体験記