上限をきめておく

 

諸富祥彦さんの「とりあえず5年」の生き方を読む。
いい本だった。
その中で特に斬新だったのは

「お金を貯めすぎない」ということ。

「とりあえず、5年」の生き方

諸富祥彦
実務教育出版
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貯金はもちろん非常時の蓄えとして必要だけど、
あまりにも貯めすぎの人は、今を犠牲にして
いる可能性が高いとのこと。
だから貯金をする上限を決めておく。

こういう考えは今まで聞いたことがない。

これは「いつ死ぬかわからない」という
事実を前提にした考えだ。
5年後に死ぬかもしれないのに、
行きたい家族旅行を我慢したり、
体験してみたいことを我慢してお金を
貯めるのは馬鹿げている。

私もけっこう貯金は得意。
そんなにお金を使う趣味も持たない。

私にとってお金は自分の自由を確保する防壁で、

明日のお金が無いとなると仕事も選べないし、
子供に進路を選ばせることができなくなる。

いきなり働けなくなっても、未来を売り渡すような
借金をしなくてもすむ。

たくさんの貯金は自由の証だけど、
たしかに持ちすぎるのは意味がない。
上限を決めておこう。

「上限を決めておく」
これはいろいろなものに当てはまるんじゃないだろうか。
たとえば仕事。
バリバリ働いて出世するのもいいけれど、
そうなると家族と過ごす時間が減る。
何かが自分の生活の中で突出すると、他にしわ寄せがきて
「仕事人間」になってしまう。
もしかしたら生きる土台となる健康を犠牲にしてしまうかもしれない。
ほどほどのポジションの幸せというのは確かにあると思う。
こういう考えは老子に通じる。

また少し自分が変わった。
新しい考え方に触れることができるという
意味で読書は旅行だ。


Category: 読書

- 2015年8月25日

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