さらば活動量計Fitbitと昭和へのワープのチープカシオ

 

 

 

去年の夏に買ったfitbitの活動量計が壊れた。
心拍数も測れるChargeHRというもので、ゴムが剥がれ、
プラスチックの画面にヒビが入り、挙動不審になって動かなくなった。

ランニングのときに心拍数が測れたり、
一日の歩数や、睡眠時間が測れて、アプリケーションで
一覧できるのはとても便利だった。
けれど、壊れてしまって感じたのは開放感だった。

 

 

 

th_dsc00129

 

 

 

いったい、なにが負担だったんだろう。

時計を見るたびに、自分がいままでどれくらい歩いていて、
そして今の心拍数を確認していた。
過去の自分が、ずーっとついてくるような感覚。
自分の感覚よりも、数字を優先するような感覚。
自動的に計測されて、その数字が蓄積されて、
それがずーっと脳裏に残るような生活だった。

それに風呂に入るたびに充電しないといけないのも
煩わしい。

高い機械だけど、耐久性があまりなくて
ゴムが剥がれたりプラスチックの画面に日々が入っていて
それを見るのもあんまり好きじゃなかった。

2万円ほどする機械が一年ちょっとで壊れるのは
コストパフォーマンスが悪いと思う。
このままFitbitを使い続けるならば、2年間毎に買い換えるとして、
70歳までに30万円支払うことになる。
たとえば、一ヶ月に3万円貯金できる人がいるとしたら、
10ヶ月はfitbitのためだけに働くことになる。
そこまでして使いたいとは思えない。

fitbitiが壊れて、久しぶりに
具体的に数値化されず、自分の体と対話する感覚が好ましい。
面白い機械だったけど、やっぱり私にはいらない。

とはいえ、有酸素運動をしたり、
運動不足で自分の運動量を確認したほうがいい人や、
歳をとった人は、心拍数の異常値がわかったりするから
fitbitはいい道具だろうと思う。

fitbiitからfitbitへの輪廻からの解脱した。
さて、手首に巻くものは何にしようか。
私の仕事には「正確な腕時計」が絶対にいる。

ちなみに、島田荘司の小説の探偵「御手洗潔」は腕時計はしない。
なぜなら、時間を測るという機能しかないものに何故腕を占拠されないと
いけないという理由だった。
御手洗潔が現実にいたら、きっとスマートウォッチなら腕に巻いただろう
けど、いや、ハイテクほど壊れやすいということを知ったら、
やっぱり御手洗潔はなにも巻かないだろうとも思う。

そもそも、さまざまなスマート関連、
スマートフォン、スマートウオッチなどは
人を賢く(スマート)するだろうか?と思う。
私は道具がスマートであればあるほど、
人は愚かになっていくと思う。

記憶力は衰えて、何か疑問があればすぐに検索して、
自分で何も考えない人間になる。
テレビが日本列島に普及したとき、
「一億総白痴化」と言った人がいたけれど、
それから数十年、私達の白痴度はどれほど進行しただろうか。

スマホを眺める時間をどれほど浪費し、スマホの買い替え費用と通信費のために、
どれほどの時間を労働しているだろうか、
スマホの奴隷ではなく、主人であると胸を張って言える人は何人いるだろうか。

そう言う私も、きっとスマホに支配される。
それがわかっているので、時代を逆行する選択をし、
ガラゲーを使い、ラインもしない。
これ以上、人生が複雑になるのは避けたい。
電車にのって、ぼーっと風景を眺める時間と
わからないことをメモ帳に書きて考える余地を人生に残しておきたい。
オフラインの時間が、退屈が、考える余地になる。

腕時計。
私が選ぶべき道具はシンプルで、しかも
御手洗潔が納得の時計+アルファの機能があるものにしたい。
その+アルファの機能とは、ストップウオッチだ。
どれだけの時間、自分がその作業に時間をかけたのか知りたいから、
ストップウオッチがあるといい。

そこで見つけたのが「チープカシオ」
これは「安いカシオの時計」という意味で、
外国の男性が20年前に買ったチープカシオを庭で発見して、
時間が7分ほど送れているだけで、相変わらず機能している驚きの
報告から、すこしまえに流行した時計。

アマゾンで見てみると、1000円代で売られている。

 

 

 

[カシオ]CASIO 腕時計 スタンダード A158WA-1JF メンズ

 

 

 

このデザイン。
昭和51年生まれの私にとっては懐かしいデザインで、
子供の頃にみたことがある気がする。

スチップウォッチとタイマーの機能がついていて、
時計も正確で、耐久性も抜群で、電池は7年もつ。
それで価格が1000円代というのは、
抜群のコストパフォーマンス。
私にとってこれ以上の時計は存在しない。

さっそく買って、腕にまいてみた。
まったく自己主張をせずに、ただ時を刻んでいる。
私を奴隷にしない。
道具に徹する道具だ。
昭和の男の腕を占拠するに相応しい。
うーん、見るたびに懐かしい。

 

 

 

th_dsc02265

 

 

 

かくゆう私も、ブログを書いているし、パソコンも使う。
ネットもするし、携帯電話も持っている。
平成のテクノロジーのメリットを受けながら、
でも、できるだけ昭和(アナログ)に生きたいと思う。

 

 

 

[カシオ]CASIO 腕時計 スタンダード A158WA-1JF メンズ
CASIO(カシオ) (2010-06-29)
売り上げランキング: 6

 

 


Category: 道具

- 2016年10月29日

コメントを残す

Your email address will not be published / Required fields are marked *