センスを磨くヨガと壊すヨガ

 

たとえば、ヨガのクラスの最中、ポーズをしている人がいて、
その人に対して、
「この手は、この位置に!足はもっと開いて!」
と手でガシガシと強制するのは害があると私は思っている。
体のセンスを壊すヨガの教え方だ。

もちろん、ちょっと位置を調整するのは構わないと
おもうけど、あくまでもソフトで相手に威圧感を与えない様に。
私の理想は、
「一人で練習している時よりも深く入れるけど、
先生の存在感がないクラス」だ。

というのは、ヨガは自分の体と心に向き合う「内部」のもので、
「先生の基準に自分を合わせる」ためにするのなら、
それは「外部」に目を向けることになる。
社会人としては、他人や組織に気を使って生きている私達が、
ヨガの最中まで先生の意向に従うことに気を使うとしたら、
いったいどこで自分と向き合うことができるだろうか?

じつのところ、あなたの正解は自分の中にある。
自分の感覚が教えてくれる。
それを実現するには、外部からの強制なしに、
自分の内部に目を向けてそれを感じ取るセンスを
磨くしかない。

クラスで立禅をとりいれているのは、
その自分の内部を感じ取る「体のセンス」を磨く最良の方法だからだ。
立禅はツラい、地味で、じっと立っているだけで、
もしかしたら意味不明かもしれない。
でも動いていたら、わからないことを教えてくれる。
人間の運動の要である「立つ」という姿勢を磨く。

体のセンスがあれば、だれかに習う必要はほとんど無い。
自分で試行錯誤していればだいたいのことは出来るだろう。
それは「いい生徒である力」よりも優れているし、
先生から手取り足取り習いまくっても、体を感じ取るセンスは
つかない。
逆に外に依存して、思考能力や体のセンスを失った人になるんじゃない
かと思う。

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立禅についてはこの気功革命にくわしく書いてあります。
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Category: エッセンシャルヨガ, 立禅

- 2015年7月19日

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