小さな努力で「人生の幸福」を増やす法

 

小説家の幸田露伴の「努力論」を
齋藤孝教授がやさしい言葉づかいにした
「小さな努力で「人生の幸福」を増やす法」
今日はその読書メモを元に更新。

<第一にするべきことがあるなら、それをしてしまうことである。
考えるべきことがあるなら、考えてしまうことである。
するべきことでも、考えるべきことでもなかったら、
そんなものは投げ捨ててしまうことである。
そして鏡の表面に落書きやほこりの跡を残さないようにしたうえで、
いざしようと思ったこと、いざ考えようと思うことに立ち向かうことである。>

なんというシンプルかつパワフルな教え。

<これはすべて何事をするにも、いちいち徹底するように心がけないからで
「全気全念」で物事にあたらないからである。
もし全気全念でやっていれば、いくら凡人のわれわれでも、
部屋の掃除ぐらいは、四十、五十の歳になるまで待たなくても、
二週間か三週間もすれば上手になるはずである。
机の前に坐って難しい問題を考えているときだけを修行と思わず、
一挙手一投足、タバコひとつ吸うのにも修行の場はあると思ってみると、
うそでも何でもなく、誰でも一週間かそこいらで必ず進歩するに違いない。
日常の細かなことは、誰でもすぐに徹底することができるのである。>

日常の細々としたことは「なんとなく」でやってしまうことが
多い。1つ1つに熟達していく、なんて考えもしないけれど、
もし、皿を洗うときは皿を専念し、さまざまなことに
他の雑念がなければ人生は本当にシンプルでパワフルになると
思う。実行は難しいけど、修行の価値はある。

<しなければならないこと、考えなければならないことがあったら
すぐに取りかかることだ。 それは気を素直にする道であり、
そうすれば自然に気が順当に流れて、 分散することがなくなる。
してはならないこと、考えてはならないことがあったら、
すぐにそれを捨てることだ。 それが気を確固たるものにする道である。
そうすれば気は確かなものになり、散らばることがなくなる。
しかし、捨て去るというのはなかなか難しい。
まずは、しなければならないことにとりかかって、
気を順当にするがよい。 そして全気で一歩一歩事に
取り組む癖をつけるのが大事である。
二つも三つもしなければならないことがあったら、
その中でも 最も早く片付けられること、最も早くしなければならないことを選び、
自分はこれをしながら死ぬと心に決め、ゆっくり従事するがよい。>

マルチタスク禁止。
そして「やらない」という空白を作り出すことは難しいから、
「やるべきことをやる」ということでネガティブな思考や行動を打ち消す。

<文明というのは結局のところ、われわれの五感にめまぐるしい刺激を与え、
われわれの真の生命エネルギーを無益に消費させるだけのものである。
そして、われわれから真の生活の意義と断片的に奪い去り、
盗み去り、真の生命を絶え間ない小刺激で麻痺させ、
その本来の 精神活動を発揮し発展する閑を与えないで、
外界との応酬に忙殺させて死に至らしめるだけのものである。>

幸田露伴先生の時代は、パソコンもケータイもスマホもない
時代だけど、このお言葉。
スマホをしながら歩いている人をみたらなんと言うだろうか。

素晴らしい!と思い原典をあたろうと、
幸田露伴先生の「努力論」を
読んだんだけど、難しいッ!
よくわからない漢字多数。
読んでいても自分の理解であっているのか
よくわからない。
読んでいて「この漢字はこういう意味だよ、、ね?」という
疑問符が浮かんで、さっぱり中身が入ってこない。
だれか無学な私のために
現代語訳で全文出版してくれないだろうか。

やさしいけど、全文が載っていない。
半分斉藤先生の著作。

小さな努力で「人生の幸福」を増やす法―幸田露伴『努力論』「直接」の努力と「間接」の努力 (座右の名著シリーズ)

Category: 読書

- 2016年2月8日

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