ゲットアップ睡眠薬(ケトルベル賛歌)

 

ケトルベルのトレーニングにゲットアップという種目がある。
簡単にいうと、寝た状態からケトルベルを持って立ち上がるというもので、
ブンブンふりまわすスイング系が動のトレーニングならば、こちらは静のトレーニングで
重りをもったまま、静かに立ち上がるだけの地味なトレーニングだ。

参考動画

 

しかし、ケトルベルの世界ではこのゲットアップとスイングさえやって
おけば極端な話、他のことをしなくてOKというくらい重要なものなのだ。

立ち上がるための複雑な手順を覚えて、最初にやったときは
上腕骨が16キロのケトルベルの重さに不安な感じになり、
1回やるので限界だったけど、スイングなどで体を鍛えてから
ふたたび取り組むと、左右5回づつくらいは出来るようになった。

これは不思議なトレーニングだ。
やっている時はどこが疲れるのかわからないけど、ハアハアと息があがってくる。
ゲットアップをやり始めの時期は、
翌日は睡眠薬でも飲んだのかというくらい眠くなった。
体は筋肉痛の自覚は無いけれど、疲労困憊で起きているのが難しいくらい
の疲労感がある。
体から「姿勢を維持するインナーマッスルが、めちゃくちゃ鍛えられて
今日はその修復作業なので今日はオフります」と告げられているかのようだった。
ゲットアップを練習したての頃は、この種目は「睡眠薬」のようだった。

今はゲットアップを左右5回しても、翌日に響かなくなった。
体の適応力の凄さに感心する。

あらためてケトルベルはいいと思う。
時間もぜんぜんかからない。
ケトルベルは、週に4回で一回に15分くらいしかしていない。
ジムにいかなくても、家でできるから移動時間もとられない。
家にバーベルとかマシンのセットを置くと、一部屋が埋まってしまうけれど、
ケトルベルの場合、丸いやかんと同じくらいのスペースしかとらない。
16キロの場合、6000円くらいするけれど、買えばほぼ一生モノで、
ジムに10年通うと会費で120万円くらいかかることを思えば、
10年使っても6000円しかかからない。
ケトルベルは「短時間、省スペース、低コスト」で、
「少ない種目」で「体全体」を鍛えることができる。

書いていて思うんだけど、私にとって理想的なトレーニングで
君との出会いに感謝の世界だ。
アイ・ラブ・ケトルベルだ。

デメリットがあるとすれば、いままで運動なんてしたことがなくて
運動神経が極端に無い人が、家で独習するのは危険だということくらいかな。
その場合は、腕立て伏せや腹筋、スクワットなどの自重トレーニングをオススメする。

でも、なにかしら運動神経がある人なら、「ケトルベルマニュアル」を
読みこみ、軽い重量でダブルアームスイングからはじめれば充分独習は可能だと思う。
私も独習で7ヶ月トレーニングしているけれど、とくにどこも痛めていないし、
奥さんも同じくだけど、ぜんぜん大丈夫だ。
ダブルアームスイングは、基本中の基本で奥深く極めることは難しいけれど、
怪我なくトレーニングすることは簡単だ。

ケトルベルのお陰で、体は着実に強くなっていると感じる。
体重は1キロしか増えておらず、体つきもいきなりゴツくなっていないけれど、
40歳にして「だれかとレスリングして力試ししたい」という衝動を感じる。
体の力が有り余っている感覚だ。

あれだけ危険な重さだと感じた16キロが、今では当たり前の重量に
なっているし、重さできしんでいた上腕骨も、骨密度があがったのか
重さを訴えなくなった。

片手でケトルベルを振るワンハンドスイングは、最初は5回くらいで
「腕が抜けるんじゃ、、」と不安でそれ以上できなかったけど、
いまは20回は楽に振れる。

これからもケトルベル続けていこうとおもう。

ケトルベルの重さについて

女性なら8キロくらいがいいとおもう。
男性で12キロスタートが無理がないかな。
私は細身の体型で、自重トレーニングやヨガなどを日常的に長年やっていた
けれど、16キロは重すぎると感じた。体格のいい人は16キロスタートでもいいと
思うけれど、普通の人は12キロスタートが無難ではないかと思う。

私はけっこう勘がいいほうで、16キロでワンハンドスイング20回、
ミリタリープレス10回はクリアできるけど、
16キロのスナッチは怖くてトライすらしていない。
スナッチの練習は奥さんが使っている8キロのベルでしている。
でも、もしこれが12キロだったら、スナッチまで1つのベルでトレーニングできて
いたんじゃなかろうかとおもう。
あと、ゲットアップも最初はけっこう怖かった。
一般の社会人で、とくになんの競技もしていないならば、
12キロで、各種のフォームを磨いて、たくさん出来るように鍛えてから
重さをあげていくので充分かと思う。

ネットの検索情報だけど、あのクロン・グレイシーもケトルベルしている
そうだけど、使っている重さは16キロだそうだ。
持久力をつけるために使用しているらしく、その16キロのベルで
休まずに延々と各種の種目をこなしているそうだ。
つまり使い方次第で、16キロの重さでプロ選手も鍛えられる。

なので、最初は12キロで充分かと思う。
重さをあげるのは、短時間でトレーニングできなくなってきてからで
いいと思う。
私の場合、8キロのベルで15分だとぜんぜんトレーニングにならない。
たぶん30分くらいトレーニングしないと16キロで
得られる鍛錬効果は得られない。
そうなってくるとトレーニングの効果も、重いモノを持ち上げる筋力アップの
効果というよりも、持久力や有酸素運動トレーニング効果の比率が高まってくる。

私は16キロのケトルベルで、トレーニングできる時間が長くなって
持久力トレーニングの領域に入って、筋力トレーニングの割合が減ってきたら
20キロのケトルベルにあげて、持久力と筋力を短時間で鍛えられるように
調整したいと思う。

 


Category: ケトルベル

- 2017年1月9日

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