ナイスボディ教と機能美

「お腹が6つに割れる」
「尻が綺麗になる」
「足が綺麗になる」

あたかもナイスボディになれば人生の問題は解決すると
ナイスボディ教がある。
拝金教やブランド物教などのメジャーな宗教と同じくらい
信者を集めている教えだ。

体を鍛えるハタヨガが問題になるとすれば、
知らず知らずのうちにハタヨガではなく、
「ナイスボディ教」を実践してしまうことだ。
脇道に逸れやすいのだ。

体を維持することは、この世を生きる基本だ。
でも、私たちは体を道具とみなさないといけない。
私も体を鍛えているけれど、それは機能を維持するためだ。
人生の悪路を走破するためだ。

車は移動手段であって、ステータスシンボルではない。
人に見せるために鍛えるのは、苦しみの元を増やすだけだ。
他人の期待に答えるために生きる人生は苦しい。
体は老化する。
いくら綺麗に維持しようとしても、本当に若い人には
叶わない。
せいぜい若作りのおじさんおばさんになれるのがせいぜいだ。

そういえば一時期、美魔女といって中年になっても若くみえる人が
もてはやされた。
エクササイズ、エステ、化粧、、、
金と時間を惜しまずに体を磨いた女性は、
たしかに若くみえるけれど不自然だ。
なんでだろう。
それは造花をみたときの違和感と同じ。
花としても寿命は終わっているのに、
さまざまな努力でそれを延命している不自然さだ。

人の勝手だけれども、必ず負ける戦だ。
老化して必ず死ぬ。
あらゆるエステの努力は水の泡になる。
そんなもののために人生を乗っ取られた人は哀れだと思う。

そんな不自然な努力をしなくても、体を美しくすることは
できる。
機能美としての美しさは存在するからだ。
機能としての肉体は、ゆるやかに老化していく。
スポーツのトップレベルにずーっと居座るのは無理だけど、
日常生活を苦もなくおくれるくらいの体力を死ぬ寸前まで
維持することは可能だ。
人格者の使役した肉体は美しい。
さまざまな善い感情をたくさん表現した老人たち。
笑顔の皺が刻まれた老人は美しい。
しっかり機能する肉体は美しい。
野生動物が美しいように、野生に近い人間も美しい。

いつまでもピカピカの新車の輝きは維持できないけれど、
20万キロでも30万キロでも、メンテナンスをしっかりと
すれば走ることができる。

笑顔の皺が刻まれた

私は老人になっても、腹がでたり走り回ったりできなく
ならないつもりだ。
日頃の怠慢が体に蓄積した動けない老人になりたくない。
人相のいい老人にはなれるか微妙だけれど、
私が使役するこの体は、最後まで最高の道具として
メンテナンスし続ける覚悟だ。

もう書店においてない本だけど、運動や食事、人間関係が
大切だという根本的なことを教えてくれる名著。
ライフスタイルの改善を訴えたジョンロビンンスは
13アイスクリームの創業者一族という面白い経歴。

 

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Category: 体を変える

- 2016年5月15日

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