愚痴と矛盾の歌

 

髪の毛を切りに行くのが面倒くさい。
何故、髪は伸びるのかと思い、解決策は
ハゲることだと思いつき、それは嫌だと苦笑する。

本当に嫌なら、
丸刈りにしてしまえばいいけれど、
中途半端だから、いつまでも
髪の毛が伸びる悩みは終わらない。

カットに行ったら、美容師さんに
「頭皮が重いですね」
「そうですか?」
「頭皮のお悩みにはスカルプケアもありますよ」
頭皮のお悩みなんてあなたに言われるまで無かったんだけど。
あるがゆえの悩みと、
他者に作られた悩み。

美容師がくれた悩みは、それを指摘した美容師さんが
特別料金のスカルプケアで解消してくれ、
私をイケている一員にしてくれるだろう。

人と自分を比較して生きている。
周りと同じでないと安心できない性質。
私たちは集団で生きるから、大きな力を持つ。
集団なので、一人一人の責任が薄まって
いつの間にか偉い誰かが都合のいい方向に転がっていく。

みんなの欲と怒りで、生み出された力が
地球を壊していく。
欲は大量消費に、怒りは戦争に。
だけど私は日々の生活に追われ、地球を壊しているだなんて自覚はない。

伸びていく髪の毛と、壊れていく地球と。
解決策はハゲることなんだけど、
「でも、いまさら原始時代に戻るわけにはいかない」
かくゆう私も、いまは寒いからエアコンを切ることができない。

私は矛盾だらけの生活を送っている。

ファインディング・ニモを見て、魚の親子が再開できたのを
喜んだ夜に、テレビを見ながら鮭を食べた。

鶏は地獄の苦しみを味わいながら、身動きできないゲージでひたすら
卵を産み続けさせられる。
そんな苦しみの入ったマヨネーズなんだけど、私は大好きだ。
やめられない。

原発反対だけども、深夜電力が安いのは嬉しい。

少子化で、日本の人口が減ってきているという。
それは目出度い。
文句なしにいいニュースだ。
人間が減れば減るほど、地球は大喜びだし、
結婚しない、子供を産まない人たちは、確実に地球に優しい生き方をしている。
ニート、ホームレス、なんて環境に優しい生き方なんだろう。

自然を本気で愛護したいならば、原始人に戻って自然の一環に
還るしかない。
けれど、もう還るべき自然もないこの世界では、
なんとか人工のジャングルで、人の手先となって地球を破壊しつつ
生きるしかない。

この悪循環から抜け出す方法はないものかと考えている。
世間から抜け出る出世間的な生き方はないものだろうか。

テレビを打ち壊し、ネットをやめて、いますぐこのパソコンも
叩き壊し、エアコンは使うのをやめて、江戸時代と同じクオリティの
文化を甘受する生活に戻れる自分になりたいけど、
書いていて「無理」と即答する自分もいる。

ときどきこういう愚痴がでてくる。
森に帰って静かに生きたい私と、
文化的な(破壊的な)生活を思うがままにしたいと
思う私との綱引きだけど、
煩悩が喜ぶ生き方の剛力に動けない。

いきなり森には帰れないけれど、
もしも、嘘みたいな話で、
世界中の人が、出家僧のように所有物や消費が少なくなったら、
いまある産業のほとんどは破壊的なダメージをうけるだろう。
なんの武器も持たず、大きな声もあげず、
静かに暮らすことで、大量消費のどんちゃん騒ぎは壊滅していく。
これこそ革命だ。

涅槃や悟りは程遠いけれど、
それならできそうだ。

物を極力買わず、動物を極力食べず、
物欲をニローダする。

さしあたって、私はペットボトルで飲料を買うのを
嗜好しているから、水筒を持ち歩き、自動販売機を
利用するのを控えよう。

これを書いている時に、Macbookが壊れた。
3年と4ヶ月でディスプレイが壊れた。
人生のテストなんだろうか。
よくよく考えたけれど、ブログをやめネットをやめて、
デジカメも打ち捨てて、パソコン無しで生活するのは辛すぎて、
結局、新しいMacbook proを買ってしまった。

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データの移行作業中。
薄いMacbook airだから壊れたのかと思い、proにしたけれど
こっちも薄くて軽くてあんまり変わりない。
だけど、ちょっと頑丈な気がする。
大事にするから長持ちしてください。

 


Category: 生活を変える方法

- 2016年12月7日

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