幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない
仏教のいうところの「苦」が頭で理解できたのは、
ドイツ人のショーペンハウアーの「幸福について」を
読んでからだ。
難しい東洋の思想が、合理的な西洋人を経由すると
こんなにわかりやすくなるんだ、と感動したものだった。
最近のおすすめ本である
「幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない」
は、仏教の瞑想をベースにした心理療法ACTについて
わかりやすく書いた本。
宗教臭さを抜き、実生活で使える技法として、
機能性を重視で再構成されている。
瞑想的生き方がわかりやすいことこの上なく書かれている。
タイ仏教の高僧であるアーチャンチャーの「手放す生き方」と
同じことが書かれているけれど、
実践のしやすさとわかりやすさではACTに軍配があがる。
そもそも仏教の素養も瞑想とも無縁で、
精神的に苦しんでいる人にむけられたものだから、
わかりやすくて当然なのだ。
内容がぎっしりつまっているし文字も小さめなので、読み進めるには時間が
かかるかもしれないけれど、その価値のある本。
おすすめです。
幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない: マインドフルネスから生まれた心理療法ACT入門 (単行本)
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ラス ハリス
筑摩書房
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