フュージョンライフ

否定されるとムカつくのに気づいたら

自分の意見を言って否定されると腹が立つ。
それを読み解くと、「その意見は違う」が「あんたは違う」
に変換されるから腹が立つのだ。

意見と自分を同一化するのが原因。
「見ず知らずの人」が強く押している「どっちでもいい意見」が否定されても、
なんにも感じないのは、その「人」とも「意見」とも同一化していないから。
「自分」の「大切な意見」が否定されないことには
怒ることはできない。

よく「ヨガは「繋ぐ」という意味」という説明をする人がいるけれど、
これは違う。
「意見との同一化が怒りを引き起こす」ことを見てもわかるように、
むしろヨガとは「切り離す」だ。
あらゆる「すべてを切り離す」ことが「真の自由」だ、という教えに近い。
ヨーガスートラにもこうある。

「避けなければならない(苦の)原因とは、見る者と見られるものの結合である」(2,17)
「この結合の原因は、無知である」(2,24)
「無知がなくなることで、見る者と見られるものとの混合は止む。
この状態は独在、見られるもの
からの独立と呼ばれる」(2,25)

独在(カイヴァリア)というとハードル高いけど、
自分の意見を「私」と切り離して、意見を意見のままにしておくと、
あとあといろいろなことがわかったときに素直になれる。
相手の意見と「相手」を切り離すと、その人の存在自体を嫌いにならずにすむ。

あらゆる意見にしがみつかずに生きることも自由のあらわれ。

グレゴール・メーレ
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