ストレスが良い刺激になるになるのは、
回復する機会が与えられる必要がある。
筋肉だって、使いっぱなしで休養をさせなかったら
弱っていくし、骨も疲労骨折をおこす。
だけど、鍛錬と休養を繰り返すことで
体は強くなっていく。
心にも同じ仕組がある。
だから、いちがいにストレスは体に悪いとはいえない。
社会にでると色々な人がいて、
ときに衝突して、疲れたり気落ちしたりする。
これはストレスで、避けられない。
だからこそ、そこからの避難して休養するための
安心して過ごせるシェルターが必要だ。
とくに現代社会は、不自然なストレスが多い。
情報過多、無機質な建築物、見渡す限りコンクリートの街。
不自然なストレスに対抗するためのナチュラルシェルター。
それはもしかすると、自分の部屋かもしれない。
そこにいるとくつろげる安全な場所。
私の場合、自分の部屋から庭の植物や風景を眺めるのが
休養になる。
遠くの山を借景して、ボーッとする。
「自然を見る、触れる」というのは効果的な休養法で、
部屋に観葉植物があるだけで人は落ち着く。
シェルターは物質的な部屋とは限らない。
ヨガをしているのなら、瞑想かもしれない。
意識を「考え」や「過去の出来事」ではなく、
いまここにあるシンプルな感覚に置くことで、
リフレッシュできる。
一番身近な自然は、人体だ。
ヨガのアーサナやプラナーヤマで、体をリセットするのもいい。
ハタヨガプラディーピカーには、
<ハタヨーガは人生の苦熱になやむすべての人々にとって寄りたのむ庵室>
という記述がある。
自らをナチュラルシェルターにするのだ。
だれにとっても、人生は本質的にコントロール不可能で、
ある程度の不自由や苦しみは受け入れる必要がある。
傷が癒せるのなら、それは鍛錬になる。
生きていると傷がつく、だけど同時にそれを癒やす場所もある。
自然には命を育む力がある。
でなければ、この地球上にこれほど命が満ち溢れている
ことはなかっただろう。