フュージョンライフ

生まれついたものになれ

実家の整理をしていたら、子供の頃の身体記録がでてきた。
私の体重は、小学校3年で体重が20キロ。
痩せているのは昔も今も変わらない。
これが長年のコンプレックスだった。
もっと大きくてたくましい体が欲しい。

そう思っていたが、どうやら太くて大きい男たちは、
そもそも生まれながらがぜんぜん違うことに、
いまさら気づいた。
長男は、嫁に似て太い骨格を持ち、小1で体重25キロ。

長男をだっこすると、その分厚い体に驚く。
ファーストフードやジュースなんてとらせていないにも関わらず、
軽く肥満傾向にあるし、太る少し前は小型レスラーのような体を
していて、「なんで鍛えないないのにあんな体なんだ?」と素朴に疑問だった。
そんな長男が筋トレを始めたら、どれほどの強者になれるのか。
生まれながらが、私とぜんぜん違う。
私が腕力で負けるのはそう遠い日のことではない。

痩せ型の私を変える努力をしてきた。
それはわずかに実った。
アスファルトの隙間に小さく生えるタンポポのような成果。
努力と結果が見合わない。

コンプレックスを改善にして、劣っているのを普通にする。
そんな努力がわりに合わないことは知っていた。
しかし、諦めきれなかった。

でも、長男の生まれながらが、私とまったく違っていることを
目の当たりにして、ガラガラと希望は崩れた。
私は分厚い筋肉を持つ豪傑のような体になれない。
根本的に彼らとは生まれが違う。

いったい、この体はなんなのか?
痩せていることになんのメリットがあるのか?

高校生になる頃には、筋肉量も体重も私を凌駕するであろう長男に、
私は生物的にどう敬意を払われる存在であり続けられるか?

そう考えて思い出したのは、
BORN TO RUNに触発されて2015年に参加したハーフマラソン大会
での光景。





はじめてのハーフマラソンでペースがつかめず、のんびり
最下位スタートしたら、中盤になり、先行していた体重90キロほど
ある巨漢が地面に這いつくばっているのを目にした。
同じ距離を走った私はその時点で汗もかいていないのに、
彼は全身汗まみれで、顔に苦悶し、一歩も動けなくなっていた。

答えはもうとっくに目撃したいたのだ。

私の生まれながらのものは、ランナーだった。

ボクシングは階級で争われる。
もちろん最強はヘビー級だ。
格闘技は体がデカくて重いほうが有利なのだ。

しかし、もしマラソン大会が階級別で行われたら、
最強なのは、最軽量の部門だろう。
走るのは体重が軽ければ軽いほど有利だ。

私は私が憧れた大きくて太い男たちが、酸欠で倒れこんでも
走り続けることができる。
なぜなら、生まれながらのランナーだからだ。
体がランナーとして生まれたから。

最近のトレーニングは、そんな気づきから、メニューがだいぶ変わった。
有酸素運動80%で、あと20%は軽くケトルベルトレーニング。

2020年の身体的目標は「ハーフマラソンに出ること」

ちなみに、
もしもあなたが、気をつけて食べても太ってしまう体質の人だったら、
あなたがやるべきことは、筋トレだ。
おすすめはプリズナートレーニング。
体を痛めない自重トレーニングで、ギリシャの神々のような体を
目指してみてはどうだろうか?

私も子供に、君は肥満体か、筋肉かの二択しかないと言って聞かせている。
私に、分厚い男になるという選択肢が無いように、
痩せて細くなるという選択肢は無い。
生まれながらってそういうことだ。