11日目。
この日は少し違う種類の瞑想をして、グループ瞑想の時間は少なめ。
いきなり実社会にでてショックを受けないようにリハビリの日。
一番のインパクトがあったのは、聖なる沈黙が解かれること!
じつは瞑想コース中、「大丈夫かな?」と思っていたことがある。
鏡で自分の顔をみると、なんだか厚みがなくて無表情で生気がなかった。
肌もカサカサで、なんだか顔が死んでいる。
でも、聖なる沈黙を解かれて、他の参加者さんと話していると、
最初は息切れしたり、言葉がうまくでなかったり、頭が大変だったけど
、すこしすると顔に生気がみるみる戻るのを実感。
10日前の自分が鏡の中にいた。
コミュニケーションが人間にとっていかに大切かを実感。
みんないい顔をしていた。
人の顔みて、「綺麗だな、立派な顔だなぁ」と思うことってあんまりない。
この時ばかりは、そう思った。
ほんとうにすがすがしい顔をみんなしている。
落ち着いていて、心から楽しそう。
瞑想中におきた出来事をお互いに共有。
私が蛇に襲われた事件を目撃した人と、
「あんときはビックリしたよねー」と笑い合う。
その人は重度の皮膚炎だった。
瞑想コースが進めば進むほど肌がどんどん治っていくのが不思議でした。
表情もすっきりしてとても楽そう。
私もとても心が穏やかで晴れ晴れとしていた。
共感性がとても高まっているのを感じる。
これからのスケジュールをまとめ役の人が発表をするとき、
たくさんの人の前なので
ちょっとだけ緊張気味だった。
そのときの彼の姿をみると、その緊張が痛々しくて、
なんだか泣きそうになりました。
<大丈夫だよ!心配しなくていいよ!>とお母さんのような気持ちで、
彼をみている私がいた。
共感性マックス!
自分の感覚をありありと眺めていた10日間。
目の前の人の緊張の苦しみが、自分のことのように感じられる。
そこから思いやりの心が自然に湧いてきた感じ。
そういえばテックナットハン師が<理解のあるところに愛がある>
とおっしゃっていましたが、なるほどです。
いろいろなことをいろんな人を話しました。
もちろん瞑想の時間もしっかりあるので、
まさにリハビリの日。
いままでがパソコンのプログラムを組み替える手術中だとすれば、
この日はOS再起動の日。
頭も明晰で、心もいままでに無いくらいに落ち着いている。
そして、何よりもヴィッパサナー瞑想というアプリケーションが
自分の中に実装されているのを感じる。
人と接触したことによって生まれた僅かなストレスが
瞑想の力がみるみる融解していく。
この日はすこし遅めの就寝時間まで人をお話をして終了。
明日はいよいよセンターを離れる日。
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