読書家に出会う

たまたま話した人が読書家で、
本の話をした。
すこし前にベストセラーになった
アドラー心理学の「嫌われる勇気」の話の
感想を話し合う。
他にも、あの本はどうだったとか著者の名前を
だしても当たり前のように知っている。
20歳くらい年下の人だったので、
「やるな、かなり読んでいるなぁ」と
思わず言ってしまった。
これはかなり稀有な時間だった。

こういう人と情報交換をすると刺激になる。
ネットでは、読書家なんて簡単に探し出せる。
書評のサイトをしていたり、ブログに本の感想を
アップしていたり。
でも、生身の人間として読書家に会うのはかなり
難しいというのが私の感想だ。

いつのまにか読書はレアな趣味になってしまった。
デジタルネイディブの子供たちは、大きくなったら
本なんてものを読むのだろうか?
ネットに出会ってから、1つの本を読み通せない人が
増えたという話だし、私もそういう傾向がある。
昔は一冊の本を通して読んだけど、
いまは複数の本に飛びながら読み進めている。
なんのこっちゃない、
ネットサーフィンみたいな読書のしかたになっている。
読書家は滅びゆく人種なのだ。

読書家はどこにいるのか。
図書館に行って、ところかまわず話しかければ
読書家と意見交換できるだろうけど、
現実的に、そんな怪しいことはできない。
そもそも、読書といっても読んでいるジャンルが違えば
話はまったく咬み合わない。

もしも、読んだ本がかなりかぶっていて、
愛蔵する本も似ている人がいるなら、
私はただならぬ親近感を感じるだろう。
読んでいる本はそれくらい「私」の中枢の
に届くものだ。
どんな本を読んでいるかで、その人となりがわかる。

読書の楽しみ。
昔、金沢に東京行きの新幹線が通っていない頃、
一人、特急列車の車内でする読書が懐かしい。

電車に乗りこむ前に、これぞという
本を選ぶときの楽しみ。
車内で、読み疲れて目をあげたときの
車窓の景色。

私にとっての最高の休暇は、
読書旅行なのかもしれない。
読書だけだと活動が不足するけど、
2つが組み合わされば最高の相乗効果がねらえる。
今度の休日は、近場にしかいけないけど読書旅行してみようかな。


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- 2016年2月14日

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