常在アーサナで身を美しく

体を動かさない現代人は、わざわざ時間をとって運動する必要があり、
狩猟採集民族に「運動は大切ですから、運動する時間をとりましょう」と
言う必要はない。彼らは生活即運動だからだ。

「現代人に運動は必要」だけれど、時間をとって運動する前に出来ることがある。
それは「姿勢を正すこと」これも立派な運動だ。

椅子に座っても背もたれによりかからない。
座るときも立つ時も、つねに姿勢を正しくする。
だらしない姿で立ったり歩いたりしない。
身を美しく、つまり「躾」られた状態で日常を過ごすのだ。
ヨガでいうなら、常にアーサナ(リラックスしていて安定している)
の状態で過ごす。

これが昔の日本人の強さの秘密の一端だと私は考える。
イスやソファの西洋式の生活になる前、日本人は何かに寄りかかって座るという
風習がなかった。
時代劇の悪代官でさえ、脇息というよりかかるアイテムを使用している
けど、ソファにだらしなく座るような全面的な寄りかかった姿勢はとらない。
座布団に座り、自分の姿勢を維持する力で座っていたのだ。
よく歩き、しっかり座っていた昔の日本人は、現代人とは異質の
体幹の強さを持っていた。

昔の米俵は1つ60キロ。
これは江戸末期の文献によると、
「これは成人した大人なら男女問わずだれでも持ち運べる重さ」で、
このサイズになったと書かれているそうだ。
ちょっと今では考えられない。

昔の人はきちんと座って、体幹が鍛えられまくりだったのだと思う。
現代では座りっぱなしの生活からくる運動不足が問題になっているけれど、
背もたれを使わない座りっぱなしは、肉体的に相当ハードだ。
「姿勢を正す」はバカにできない。

ちなみに姿勢を正すのやり方を書いておく。

私は自分の呼吸の位置を基準にしている。

まず始めに、
1,わざと極端な猫背にしてみる
猫背だと呼吸が浅くなる。それを体感する。

2,次に極端な反り腰にして、胸を付き出してみる
自然な呼吸は胸にあがって、肋骨の膨らみ縮みが感じられるはずだ。

3,猫背でも反り腰でもない位置に背骨を調整する
自然な呼吸はお腹に落ちて、お腹が膨らみ縮みする。
腰も緊張しておらず、体重は左右の坐骨に落ちている。

私はこの3を「正しい姿勢」だと定義している。
お腹に呼吸が落ちて、背骨が長い状態になっている。
リラックスして安定しているアーサナの状態だ。

一日中やってみれば姿勢を正すことが、
立派な運動だということが理解できるはず。
おためしあれ。

1つ60キロの米俵を6個担ぐ女性。
信じられない、、、
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Category: エッセンシャルヨガ, 生活を変える方法

- 2016年3月24日

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