「覚悟した日」ヴィッパサナー瞑想2010京都1日目

1日目。

会場である京都のダンマバーヌは、
木造のアメリカ風の建物でとても綺麗。
部屋は私の使ったところは8人部屋。
参加者さんはたぶん男女40人くらい。
男性4女性6くらいの比率でした。

センターの周囲は、林になっていて
鳥の声が聞こえ、風で青葉がゆれる自然に囲まれた場所。
落ち着く。

1日のスケジュールは朝4時に起床。

昨日の夜はすこし他の参加者さんと言葉をかわしたが、
今日からは完全なる
<聖なる沈黙>

1、しゃべらない
2、アイコンタクトすら禁止
3、ただ一人で瞑想に励んでいるように

コミュミケーションを閉じて、
瞑想に深く入っていく。

みんなで黙々と着替えて、身支度をして瞑想ホールへ。

最初の瞑想は4時半からの2時間。

この日はアーナパーナという集中力を養うための
瞑想で、ひたすら呼吸を観察。

私は正直、かるーく考えていました。

「結跏趺坐みたいな厳しい座り方をしないなら、いくらでも座ってられるはずさ、なんたってこういうの馴れているから。
それよりも、深い瞑想体験を感じ、ヴィッパサナー瞑想をマスターするぜ」
くらいに思っていた。

しかし、最初の2時間でそういう幻想は木っ端みじんに。

最初はなんてことない足も、ずっと動かさないと
微妙な圧力がだんだん存在感を
増してきて、耐えられない痛みになってくる。

最初はシッダーサナで座っていたのですが、
だんだん苦しくなって、左右の足を入れ替えたり、
スカーサナにしたり、もぞもぞせざるえない。
どうしたらこの痛みから逃れられるのか?!
とりあえずなんと言う座り方かもわからない感じで
足を楽にして組むと、しばらく大丈夫なのですが、
今度は背中に負担がかかる!

ためしに一番足を拘束するパドマーサナにすると、
背中はびしっと安定するけど、
すでに痺れた足で組んだので体感時間10分で
両足に剣山が刺さったような痛みにギ、ギブアップ!

く、苦しい、、、、!

さあ、お言い!背中と足、、、どちらが痛いのがいいんだい!?

とSMの女王様にどっちも嫌な二択を迫られている感じ。

2時間!はやく終わってくれ、、、、!

どうしたら、いいんだ、、、、そうだ、呼吸を観察しよう。
この一瞬、一息を耐えよう、と先のことを考えないように
して呼吸を見つめるけど、
足と背中の痛みの存在感がはんぱねーので
呼吸よりも痛みにモロに向き合うことになる。

朝は瞑想時間の最後に、
CDでゴエンカ師のお経の詠唱があるのですが、
スタートして体感時間10分たっても
まだ気持ち良さそうに、「なもーだっさーぁ!ばがばどぅ!」と
お唱えになっている。
よくわからないけど、沈黙の間があいて

「やっと終わった!」

と思うと、

「あにっちゃー!なんたらこんたらー!」

とまた新しいお経が始まる、、、!

正直、私にはゴエンカ先生がこの痛い足の上でダンスを
踊りながら気持ちよさそうにお経を唱えているように
感じて、精神的肉体的苦痛に、殺気すらおぼえました、、、
お経は体感時間20分で終了。

やっと解放されて、朝飯を食べるのに食堂に向かいながら、
これが10日続く、、、そして、まだ朝の瞑想が終わったばかりである、、という事実に、「えらいこっちゃー」と冷や汗がでました。

とりあえず2時間座ったけど、
瞑想どころじゃなかった、、、、集中できたのはよくて最初の
40分くらい。それから先は痛みとの戦い。

こんな精神勝負だったとは、、、、!
これは1回安きに流れてしまったら、もう戻れないぞ。

グループ瞑想はホールで必ずしないといけないのですが、
ホールまたは自分の部屋で瞑想という選択肢のある時間もあるのです。

自分の部屋で瞑想したら5分かんくらいだったら
壁によりかかったり、横になったりして休んでもいい。
でも、布団で寝ながらの瞑想は駄目というルール。

覚悟を決めました。

私は絶対にすべての瞑想は瞑想ホールでする。
どんなに足が痛くても、集中できなくても、
なんとかやりとげてみせる!
どんな状態でもいいから、すべての瞑想の時間は座って、
1日10時間30分瞑想するのだ!

忙しい中クラスの代行をしてくれた奥さんの恩義に答える
には、おれはこのコースの最中、瞑想を深めることを第一に
して脇目もふらずにやるぜ!
しっかりなにかを掴んで帰るんだ!

というスパルタな意気込みが決まりました。

じつはここに来てはじめて知ったのですが、
このコースは、休憩は挟みながら
午前中に5時間、午後から計5時間30分
座るというそこらへんのお坊さんよりもはるかに過酷な
修行生活なのです。
(とはいえ、センターの雰囲気はとても穏やかでボランティアでお世話をしてくださったスタッフの方々、そしてサチコ先生はとても優しく、雰囲気は最高です)

この日は、生まれて初めての瞑想1日10時間という試練をどうやったら乗り切れるかと、座り方の研究に没頭。

スカーサナ、シッダーサナ、パドマーサナ、正座、
ゴムカーサナ、、、、自分の知っている限りの座り方を
試す。

で、結論がでました。

足が痛くならない座り方はない!
どれも同じで、痛くなる場所が違うだけ。
私の体は、いくら日常的にヨガで鍛えていて、
1日10時間座るようにはなっていない。
つまり、馴れるしかない、、、!

と諦めた。
痛いのは避けられない。
それで悩むのはやめよう。

夜のゴエンカ先生の講話の時間で、

先生が、

「この瞑想コースは心の手術です」

「そして、その手術に麻酔はありません」

というお言葉に、はげしくうなづく私でした。

1日目は痛みに右往左往して終わった、、、という感じでした。

 

二日目「アサナの意味」

 

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Category: ヴィパッサナー瞑想リトリート体験記, 瞑想

- 2015年2月16日

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