丸山ゴンザレスと佐々木希

私のいる石川県では深夜にクレージージャーニーが
再放送されている。
この前はゲイのサムソン高橋さんが、
ゲイの方々が出会うハッテン場という
ところを紹介する番組だった。

異次元の世界だったけど、見ていて1つ
不思議だなぁと思ったことがある。
同じくクレージージャーニーに出演している
丸山ゴンザレスさんというごつい人がいるんだけど、
その人がゲイの人たちに大人気らしい。
で、サムソン高橋さんには
「丸山ゴンザレス」が「佐々木希」みたいに見えるそうだ。
魅力のうえではイコールなのだ。

なんて不思議なんだろう。

私には佐々木希さんが魅力的に見える。
だけど、それはあくまで脳がそういうセッティングをされている
からで、私の脳がゲイの脳だったら、
佐々木希さんは土くれのようにしか見えなくて、
丸山ゴンザレスさんが魅力的に見えてしかたないんだろう。

人間の美醜や外見の魅力は、あくまで人間だけのもので表面的なもの
だとあらためて思う。
荘子には、美女に驚いて慌てて飛び去っていく鳥の話があるけれど、
鳥にしたら、人間のブズも美女もない。
無価値だ。

人間のいろいろな性の趣向は、ただそういうセッティングをされていると
いうだけで、たとえばノーマルな人がゲイの人を下に見るという
ことは思い上がりだろう。
どちらにしても錯覚で成り立っている。
欲望がなくなると、男が女の人を追っかけるのも、男が男を追っかけるのも
どちらも同じに見える。
ブッダの語る世界はそれが前提となっている。

ブッダのエピソードとして、
ある富豪が自分の娘をあなたの妻にどうですか?と
言ったときその美しい娘をさして
「こんな糞尿に満ちたものには足でも触りたくありませんし、
とてもそんな気にはなりません」
と言ったそうだ。
これが目覚めた人の「人体」に対する感想だ。
人間の体は糞尿に満ちていて汚い。
ブッダには「思いこみ」がないから、
実際に目覚めてみると、こういうものに見えるんだろう。

思考実験してみると、私は丸山ゴンザレスさんに
キスをしたくない。
汚く感じる。違和感が尋常でない。
でも、それは男性の肉体に対する欲望が無いからではないか。
同じく、女性の肉体に対する欲望が消えれば、
汚く感じる、もしくはまったくその必要が感じられなくなるという
ことだろうか。

欲望のエネルギー(煩悩)が、物事を粉飾して
我々を突き動かしている。
これを減らしていくことが楽に生きる道だと思う。


Category: 仏教

- 2016年3月4日

Comments

  1. 前から思っていましたが、「ホモ」という用語をよく使われますが、これは男性同性愛者の蔑称です。
    よりニュートラルな「ゲイ」という言葉を使ってほしいです。

  2. ご指摘ありがとうございます。
    ゲイに訂正しました。

コメントを残す

Your email address will not be published / Required fields are marked *