週刊リクニュース


深夜3時の冤罪事件!
〜嵌められた夏04〜




事件がおこったのは、8月9日。

リクを海につれていった日でした。

泳ぎ疲れて眠るリクを確認して、私も布団に入りました。

夏場は、クーラーをつけるので、リクと同じ部屋で寝るのです。

リクは、ソファでグウグウ寝るのです。

私もリクも心底疲れきって、あっという間に眠りにつきました。

この瞬間までは幸せでした。

深夜。

私はある違和感で目が醒めた。

「冷たい?」

冷たいのです、足が冷たい。

時計を見ると、3時過ぎ。

リクはソファで寝ています。

「なんでこんなに冷たいんだ、、、、、、?」

寝ぼけていると、ふと恐ろしい事に気がつきました。

冷たいっているか、
足が濡れている!

「うわっ!なんだ!これ!」

布団に水たまりができています!その液体の匂いをかぐと、

小便くさい!というか小便!

私は硬直しました。

おれが
寝小便をしたのかっ!この私が!

まさか、えええええええええ?

と小便まみれの足のまま、呆然としていて、

ふとあることに気がつきました。

おれがやったんなら、パンツが壊滅的に濡れているはずだが、

濡れているのは、右足だけだ!

おれじゃない!

では、だれが?

すぐに犯人はわかりました。

ソファのうえでグーグー寝ている、
バカ犬です。

私のなかで
恐ろしいシナリオが展開されました。

リクは、深夜、小便が漏れそうになった。

いつもはこんなことはないのですが、海に行って、

極限まで疲れた体のせいで膀胱が緩んだのです。

<小便がしたいワン!>

外に行こうにも、リク兄は完全に熟睡している。

さて、どこで小便をしようか?

膀胱が破裂するまでガマンした犬がいたという話を聞いたことが

あるのですが、リクはそんなことはせず、排泄する道を選んだのです。

ここからは、
完全な推測なのですが、間違ってはいないと思う。

ふとリクは、小さいころペットシートと呼ばれるシートのうえで小便やら

ウンコやらをしていたのを思い出した。

で、
それっぽいのを探したのです。

すぐに見つかりました。

なんと、尊敬するリク兄様が、

ペットシートみたいなもののうえ

横になって寝ていらっしゃるではありませんか!

人間の世界では、
それは「布団」と呼ぶのですが、

やつには区別がつかなかったのでしょう。

小便をする場所だろう、と確信したリクは、


まわりのモノに小便がかからないように、伏せをするようにして

思いっきり排尿。

私の足に思いっきりかかっているんですけど、

と起きていたら、恐ろしいほどリクにつっこみを入れている状況です。

哀れなリク兄は、なま暖かい小便をかけられても起きずに、

ピースカピースカ寝ています。

すっきりしたリクは、ヘラヘラとソファのうえに戻り、眠りについたのです。

私は、小便まみれでしばらく寝ていたんだと思う。

クーラーで温かい小便が冷やされて、

「冷たい?」

と気づくまで。

最悪。

私は、シャワーに入り、服を着替え、

小便まみれの布団をひとまず、丸めて、

「おらっ!リク、どかんかい!」

とリクをソファからどかし、そこで朝まで寝ることにしました。

朝、母親に小便まみれの布団と私のパジャマを発見されたとき、

「いいいいや、おれじゃない!リクだ!リクなんだ!」

逆に怪しいくらい一生懸命説明したのです。

リクは3秒前の悪行は忘れる男なので、

そんな私をみて、シッポをふりふりしていました。

なんて得なやつだ、あんな酷いことをされたのに、

ちっとも憎いと思えない。

あ、でも二度とするなよ!!!

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