週刊リクニュース

6月20日
リクそっくりの犬が!


休日、私が一人で出かけようとすると、

リクは支度をする私に向かって、

「キューン、キューン」と

悲しいよー、またオレを置いていくのかよー、と

訴えます。

で、いよいよ靴を履いて玄関を出ようとすると、

「わん!わん!こら!行くなわん!」

ブチ切れて、ご近所さんに、迷惑なほど吠えるのです。

私は、吠えられながら、カラダを細くして扉の隙間から

抜け出て、お出かけです。

「うーん、くそう、いまいましいバカ犬め、どうやったら、吠えられずに
出られるんだ」

と私がブツブツ言って、すこし離れた駐車場にあるプリメーラ

に乗り込み、最近、ガラガラと凄い音を立てながら、すこしだけ

涼しい風を出すようになったエアコンをオンにして出発しました。

駐車場からでて、家の通りをチラッとみて、

私は
急ブレーキを踏みました。

「なんだ、
アレは!?」

家の前あたりに、

困った顔をしたラブラドール

ウロウロしている。

あれは、どこのラブラドールだ?

まさか、リク?いいや、玄関の戸はちゃんと締めてあるし、

そんなはずはない。

でも、あれは?

と私が車の中から、困ってウロウロしているラブラドールを

呆然と眺めていると、

その困ったラブラドールが、こっちに気づいた。

はっ!

と遠くで、電球が浮かびそうな、ひらめいた声を上げて、

そのラブラドールは

こっちに向かって全力ダッシュしてきた。

蜃気楼の出そうなほど、熱いアスファルトにも

負けず、走ってきたラブラドールは、

リクでした。

「何故だ!!」

こいつは一体、

どうやって家から脱走してきたんだ!?

リクは前足をドアにかけ、二本足で立ち上がって

「ヘッヘッヘッヘッ」と暑そうに舌を出しながら、私を

見ている。

家から、綱をもった母親がペタペタ歩いてきた。

「なんでリクが?」

と聞くと、

裏口の網戸を破って、出ていった!

とのこと。

母親の談によると、私がでていくと

リクは「死にそうな顔」をするそうなので、

どこか行くときは、つねに連れて歩けと無理な事を言った。

うむむむ、おまえが忠実なのは嬉しいけど、

すこしは留守番できるようにならないといけないよー、リク。



脱走経路(夏は折り畳み式の網戸がはってある)

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