第35回

夏のリク
うちのリクは、夏になるとめっきり弱ります。

厚い毛皮と、必要以上の脂肪をまとった男が、

夏に強いワケがないんですが、かわいそうなほど

弱々しいです。

窓を開けて、家のなかに風を通しているときは、

玄関のコンクリのうえや、板の間に腹這いになって

少しでも涼しい思いをしようと必死です。

だからクーラーをつけると、もう顔がほころんで、

クーラーの冷風がくる位置にスタンバイして、

堪能モードです。

これが、その現場です。





斜め上にクーラーが設置してあって、

リクにむかって冷風が注ぐという案配です。

暑さに弱いということは、

さぞかし寒さに強いのでしょうね。

あの毛皮と脂肪なら、日本の冬など平気なはず！

もともとラブラドール・レトリバーは、カナダのラブラドル半島に

いたから、ラブラドールなわけです。

だから、リクはカナダの寒さにも耐えるのです。

しかし、この人、冬の定位置は、こちらになります。




ストーブの至近距離に居座るリク。


おーい、リクさん？

私は判ったよ。

リクはねー、きっと暑さとか寒さに弱いんじゃんくて

精神が弱いんだね。

おれと一緒に禅寺にでも行って、鍛え直さないか？

レッツ一休！

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