週刊リクニュース


第21回
黒いリク


先週の日曜日のこと、休日ということで芝生が綺麗な公園まで遠征することにしました。

芝生の公園でボール投げをしたり、飼い主に追いかけられたりして、リクを遊ばせ、一息ついたところで、私は周囲を見回しました。

「無人だな」

この公園、夕方になると誰もいなくなります。
あんまり褒められたことでは、ないのですが、リクを綱からはなして自由行動させることに。

私は、ベンチでぼーっと座って、空でも眺めたり、放心したりすることにしました。
リクは回りの匂いをかいだり、小便をしたりと、楽しそうです。

「のどかだな、、、、、、、、、、、」

私がくつろいでいると、リクがいなくなりました。

「あれ?リク?」

芝生のだだっ広い公園です、見失うはずがありません。
しかし、いない。

「リク!おいでー!」

と大声で叫ぶと、遠くのほうで、茂みが揺れて、
<黒い犬>がこっちに向かって走ってきます。
リクは、イエローラブです。
黒ラブではありません。

「あの、ドタドタした走り方はリクだ、、、、、」

視力0.4の私でもよーく見える距離まで、ぐんぐん走ってきました。

「うわあああああ!」

と私は叫びました。
その黒い犬は、ドブの激臭のプンプンさせて、
へらへら笑っているリクでした。

リクは公園の横にある停滞した強力なドブの中を転げ回って遊んだようで、真っ黒です。

私の足元で、ブルブルと身震いしそうな気配があったので、
私はおもわず逃げました

それが間違いでした。

ドブで遊んでハイテンションなリクが、汚い体をふるわせて、おいかけてきます。


<その後のことは悲惨すぎて書けませんが、音声だけお伝えします>


「うわああああ!おれの服が!やめろ、あっちいけ!お、お座り!!よーし、あっ、立ち上がるな!もう、伏せろ!伏せ!わっ、ブルブルするな!うわああああ!おれの服が!
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