第20回
リクのひらめき
ある日のこと、晩ご飯を食べ終えた私がつくろいでいると、
リクがメシをねだりに来ました。
すごい笑顔でお座りをしてみたり、私の口を舐めようとしたりと、
落ち着きがありません、
「おまえ、もうメシは食べ終わっただろ?」
と私はすこし呆れました。
放っておくと、母親にねだりにいきます。
だだでさえ、ハムみちな体型の犬に、食後のオヤツなどあたえるはずもなく、
だれにもオヤツをもらえずにウロウロします。
そのときリクはひらめいたようです。
何をしたかというと、リクは私がゴハンのときに座っている椅子に座り、
じっと母親を見るという作戦にでました。
いつも私がココに座ると、メシがでてきたからオレもココに座れば、
なんかもらえるということでしょうか?
椅子のしたにたれているシッポは嬉しそうにフサフサ揺れています。
私は礼儀正しく席についているリクをみて、大笑いして、記念写真をとってから、リクに言いました。
「リク、、、、、おまえは人間じゃないんだ。だから、まっててもメシはでないんだ。」
リクは神妙な顔で私を見ています。
「しかし、その発想はすばらしい!」
ということで、ジャーキーをあげました。
一本とられた感じです。
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