週刊リクニュース


第17回
未知との遭遇



私の家は、悪く言えばド田舎

良く言えば、閑静な田園地帯の一角にあるのですが、

今日の散歩中、私とリクは未知との遭遇をしてしまいました。

8時頃、街灯のない道を歩いていると、前から大きな中学生が歩いてきました。

暗いので、朧気にしかシルエットは見えないのですが、

白いシャツに黒いパンツ姿で、服装は中学生みたいです。

が、
身長が異常に高い

190センチはあろうか、という長身の中学生が2人も歩いてくるワケです。

暗くて、人通りもない田舎の道で、遭遇するとドキドキします。

<しかし、でかい奴らだなー>と思っていると、

その二人が、私とリクを発見したらしく、一瞬、立ち止まりました。

暗いので表情は見えません。

なんで立ち止まったのだろう!?

と思う間もなく、

2人は、まっすぐこっちに向かって歩いてきました。

さりげなく私は道の端によって、スルーしようとすると、

それに合わせて、2人も進路変更

完全に、私に用があるようです。

なんだよ、なんだよ、と思っていると

「こんばんわー」

とさわやかな声で、あちらから挨拶してきました。

その時、私は見た。


でかい中学生に見えたのは、ノーネクタイの

白人とブラジル人

かなり、衝撃的です。

こんな日本100%の田舎にはありえない人々

しかも凄い笑顔。

なんだか2人とも
ホモに見えるます。

私は、もうパニックです。

とりあえず、動物的反応で、挨拶をしかえすのが精一杯。

<なんの用だろうか?道でも聞かれるのか?マジかよ!>

と内心の動揺を隠して、
フッと微笑むと

あろうことか、白人の方がベラベラベラ、と英語で話かけてきます。

どうやら、私の知的なルックスをみてネイティブスピーカーであると

勘違いしてしまったみたいですね。

まったくせっかちさんですね。

私の知的な反応はこれでした

「え?、、、な、何?なんて言ったの?すいません、わかりません」

英語日本語で返すという荒技で対応。

しかも悪いことしてないのに謝るというかっこいいオプション付。

すると、「ああ、えー、かわいい犬ですね、散歩ですか?」

と白人の方が流暢な日本語で言い直しました。

なんだ、日本語できるのかーと安堵して、あたりさわりのない事を言っていると、

「私と神様のことについて話ませんか?」

と言ってきた。

興味がないので嫌です、と言いたいが
言えない

えーと、と私が冷や汗をかいていると、リクが

グオオオオオオオオッ


と唸りだした。

普段なら叱りつけるところですが、


やれ!リク、もっと凶悪に唸れ!いいぞ、がんばれ

と大声援を心のなかでおくりましたよ。


二人の宗教の人は、「話にならない」とばかりにさようならしました。


かしこい犬を飼ってなくてよかった、と初めて思えました。



注*宗教をけなす意図はありません。2人の宣教師さんはいい方でした。勝手に驚いたので私です





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