週刊リクニュース


11月2日
凶暴リクとオレ物語

最近、リクは怪我で養生中。

細々と生きているだけで、事件らしきことはおこりません。

しかし、散歩をしていて、ある場所を通りかかったとき、

リクの昔の事件を思い出したのです。

電流が流れるように、私の記憶が蘇ったのです。

そう、あれはリクが1歳くらいのときの出来事。

そのころからリクは喧嘩番長で、犬をみては

ウーウー唸って、私を困らせていました。

犬を飼ったばかりの初心者の私は、

こんなのラブラドールじゃない、バッタモンの犬だ。

偽ブランドだ、賢い盲導犬する犬と違うよ!

と激しく悩んでいたのです。

しかし、一度、自分の犬にした以上、どうすることも

できません。

ほんとうに、一時期は、

「おれの飼い主としての人生は終わったな、こいつが
死ぬまでおれは、散歩で恥ずかしい思いをしないといけない」

などと絶望感たっぷりの生活でした。

そんなある日の夕方。

暗くなりかけた道を、アホで凶暴な犬に引きずられながら、

トボトボと歩いていると、リクがウーウーと

唸り始めました。

あれ?こんなところに犬なんていたっけ?

と回りを見回すと、








いた!?

リクは柴犬くんめがけて、凄い剣幕で

グオオオオオッ、グオオオオオッと唸っています。

柴犬君は微動だにせず、

静かにリクを見ています。

私はそのとき、思いっきり笑っていました。


なぜなら、



リクが一生懸命威嚇していた柴犬君は、







看板だったのです。







あれから、3年。

今は、リクと柴犬君と仲良しになりました。

私もリクと仲良くなり、

「まあ、面白い奴だし、おれに忠実だからいいか」

と諦めの境地に達し、なんとか生活しているのです。

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