第74回
11月17日
なつかしいパンチ
今日はふと過去の思い出にひたる事が
ありました。
きっかけは、何気なく聞いた言葉からでした。
近所で悪いことをした人の話を聞いた後輩が、
「会ったら、殴ってやりたいです!」
と言って、プンプン怒っていたのです。
ああ、若いなぁ、懐かしいな、と思いましたね。
私も以前、
「くそっ!奴を探しだして、一発殴ってやる!!」
と憤ったことがあるのです。
9年もまえ、18歳のころ、ある会社の寮で生活しているときです。
同じ寮に住んでいた住人の部屋のドアに
<もう自殺します。○○○のお陰で人生が狂いました。探さないでください>
と汚い字で、張り紙がしてあるのです。
「なっ!なんだとっ!」
と私は大騒ぎ。
若きリク兄青年には、その張り紙は非常に衝撃的で、なおかつ「助けてほしい」
というメッセージに見えたのです。
ちなみに、
○○○の部分には<リク兄>などという名前は入りません。
女性の名前でした。
そのとき、私は非常に腹がたったのです。
「ちきしょう!探し出して、一発殴ってやる!」
不思議なことに、同じ歳のやつらが4人ほどいたのですが、
全員、怒っていました。
「まったく許せん!」
と全員、一致で探して鉄拳制裁することになりました。
若いって怖いです。
私や同僚は、その人が行きそうなとこを探し回りました。
結局、その人はその日の夕方、
「えへへ、お騒がせしました」ってな具合で、
探し疲れた私達の前に帰ってきました。(もちろん、殴られそうになった)
しかし、いま思えば、
もう死にたい、と思っている人を探し出して殴るというのは、
めちゃくちゃな発想ですね。
実現しなくてよかった、、、、、、
表紙
目次