週刊リクニュース

第54回

9月6日
仮想敵国トヨタ


こんばんわ。

背中に「NISSAN」タトゥーをいれている

という噂のリク兄です

もう自分自身が、日産の工場で生産されたんじゃないか、という感じ

すらします。

私が車なんです。

その証拠に、このまえなんて、会社の定期車検で、

少しオイル抜かれて、ふらふらとガス欠になってしましましたよー

最近は、危険なアルコール入りガソリン

<スーパードライ>
を給油して、すっかり鉄の意思

を破って久しい気がします。

えー、長々と書きましたが、

日産の秘密組織カルロス・ゴーン・ラヴ・クラブ

会員番号8番
ラーメンの私が、敵地に乗り込んできました。

そうです、
悪の枢軸トヨタに行ってきたのです。

つまり、新型のハイブリットカー、
うんこプリウス

しかたなく嫌々見に行ったのです。



興味?

興味なんかねーよ、ハハ、冷やかしだよ、冷やかし。

南極北極ばりの冷やかしさ。

場所は某トヨタ石川の本拠地。

ガラス張りのピカピカで高級感ただよう清潔の

怪しげなイカサマくさい建物でした。

日産の車で、トヨタの本拠地の駐車場に乗り込むと、

殺られるという話を聞いていた私は、交通量が激しくて

右折できなかったという事情もあったのだが、近所のパチンコ屋に

駐車して、歩いてトヨタに乗り込んだのだ。

入り口で警備員が、

「この世で一番、えらい自動車会社を言ってみろ。」

とガムをくちゃくちゃさせながら、言ってきた。

「と、トヨタです」

とかろうじて答えると、「入れ」と言われた。

トヨタの玄関マットには、「NISSAN」「HONDA」などその他

メーカーの名前と社長の写真が印刷してあり、踏み絵のように

全部、踏まないと中に入れないようになっている。

ここで、カルロスゴーン・ラヴ・クラブのメンバーであることが、

バレると、バラされて金沢港に埋められる、と本能的に察知した私は、

私は、私は、、、、、そう、、、感情を押し殺し、

全部のマットを踏みにじって中に入った、私は裏切り者です。

というのはもちろん嘘で、

気楽に自動ドアが開いて、中に潜入しました。

なかは、照明がいい具合に車に当たり、

魚市場のようです。

受付の方や営業の方が、「へい、いらっしゃい!」と威勢のいい声を

上げ、「やずいよ!やずいよ!新鮮なガローラ、やづいよ!」と言いながら、

通行人に声をかけていたり、しませんでした。

私は、背中の「NISSAN」のタトゥーを見られないようにしながら、

新型プリウスに接近しました。

「これか、、、、、」

私は、そのときだけ、純粋な気持ちを取り戻しました。

新型プリウス。

リッター35キロ走る抜群の燃費。

バッチバックで後部座席を倒すと、

フルフラットになり使い勝手も最高。

デザインも気に入りました。

1500CCでありながら、電気モーターとエンジンの合力で、

2リッター並の加速を実現し、

瞬間的な加速なら2.4リッター並の

ポテンシャルを発揮するという。

しかし、税金は小型車と同じ。

いかん!こんな、褒めちぎりじゃないか!

探せ、アラを探せ!と悪魔のリク兄がささやいて、

「やめろ!やめろ!」と呟いていると、営業の方がやってきた。

「いらっしゃいませ、お客様、パンフレットはいかがですか?」

と実に完璧な角度と笑顔で、私に話しかけてきた。

で、できる、この身のこなし!

私が戦慄していると、かすかに香水の匂いがした。

それにはどうやら、自白剤が混ざっていたらしく、私は自白しました。

「えーと、実はわたくしめは汚らしい日産車に乗っております。

車検が、いまいましいことに来年の5月までありますので、

いますぐ、トヨタ様のお車を買わせていただくことは出来ないのです。

しかし、もしこんな私でよければ、試乗してみたいのです!

このとうりです!試乗を!試乗を!」

と土下座して訴えました。

「それは無理です。」

「何故ですか!?どうしてですか?」

「試乗車がないからです!」

なんでも10日にならないと試乗車がこないそうです。

「それまで、これでも見て我慢しな」とカタログをもらって

帰ってきました。

しかし、トヨタのショールームは外車のディーラーみたくて、

なんだか「買いたい!」という意欲を押さえるが大変でした。

なぜ、トヨタがバカ売れしているのか、すこしわかった気がしました。

文中の妄想は、日産への愛とトヨタへの羨望とアルコールが書かせたもの

です。メーカーをおとしめる他意はありません。

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