週刊リクニュース

9月19日
極楽湯で吠える男


子供相手に吠えてしまいました。

リクが、ではなく、私が。

場所は極楽湯。

サウナ好きな私は、じっくりと汗を流し、

ふいいいいいと水風呂に浸かっていたのです。

そうすると小学生低学年くらいの子供が

プールにでも飛び込むように、さばーんと

入ってくるではありませんか。

おいおい、おれの顔に水かかりまくりじゃねえか、、、!

「こらー、だめだよ」と

私はかるーい感じでいいました。

わーいわーいという感じで水風呂のなかを歩き回る子供。

それにしても、ダイナマイトに行儀の悪い子だ。

いったいどんな教育をうけているんだか、、、、



親の顔が見たい!

親は見て見ぬ振りか!

親を探すけど、それらしい人はいない。

まったく、困った奴だ、、と呆れていると、

そのお子さまはザバッと水風呂から上がって

風呂場を走りまわりはじめ、

あろうことか、また水風呂に飛び込もうとしている!

どうやらさっきの私の注意が聞こえていなかったようだ。

いまにも飛び込まんとしている子供に、

「コラッ!飛びこむな!」

と風呂場に響き渡るほどの大声で吠えてしまいました。

ビクッとなったお子さんは、飛び込むのを止めて、そろーりと

水風呂に入ってきました。

叫んでから気がつく。

<あれー、おれってこんな性格だったっけ?

お子さんが怯えているじゃないか>とチクリと胸が痛み

ました。でも、水風呂に飛び込んではいけないし、

注意して正解だったと思う。

けど、これは「叱る」じゃなくて「怒る」だったよな。

もっと落ち着いて注意すればよかったんではないか、と

反省。水風呂からでて、サウナ室に戻った。

サウナのなかは5人くらいの人がいて、その中で

ひときわ目を引いたのは、金髪のプロレスラーみたいな

大男。なんか顔はドリアン助川みたいでかなりいかつい。

サウナの最上段の右側に座っていたので、

私は最上段の反対側に座った。

サウナの中で、私はあーでもないこーでもないと反省。

やっぱりあんな風な怒り方はなかったよな、、、、

楽しいお風呂のはずがいきなり怒られて可哀想だったかな。

と考えていると、サウナの扉が開いて、

私が怒った子供が入ってきたではありませんか。

で、その子供は「パパー」と言いながら歩いていくでは

ありませんか。

金髪の大男のところに!

んな、アホな?!

で、あれか?

「パパー、さっきこの人がボクにひどいこと言った」
「ほう、このアンちゃんがか、へえー、喧嘩売っているんだ」

ってな感じで、おれは殴られるのか!?

あああ、これはヤバイのか?ええええおおい

うわああああああ、ひやあああああ

と悪い想像がモクモクと頭上に渦巻いていったのです。

さっきは、あんなダイナマイトに行儀の悪い

子供の親はどんな顔だと息巻いていたけど、

か、神様、ウソです、親の顔は見たくありません、、、

とサウナでかくべきでない汗が、大量に流れてきた。

しかし、しかし。

私は言うべきことを言った、たしかに言い方はまずかった

かもしれないけど、なんら恥じることはないぞ、堂々と

していよう、と心に決めた。

子供はごっついパパの隣に座って、動物が面白いことをする

テレビをみて笑っている。

どうやら、怖いパパを使って、リベンジする気はないようだ。

「はあ、、、、、、、、、、」

ほっとしたけど、なんだかサウナが急激に

楽しくなくなってきたのでサウナからでた。

そして思った。

昔生息していたという、誰彼かまわずマナーや

道徳をとく怖い雷親父は、こういうリスクを承知で

怒鳴っていたんだな。

雷親父って偉かったんだな、、、と納得。

私は雷親父にななれないので、

次に注意するときは、ソフトにいこう。

そうだな、イメージとしては映画XーMAN

の校長、チャールズ・エグゼビア教授

っぽく穏やかい行こうと心に決めたのでした。

はあ、それにしても色んな汗が流れたサウナだったな、、、









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