週刊リクニュース

4月13日
コタキナバル3日目(4/3)

今日はハイアットのチエックアウトの日。

一流ホテルのハイアットだけあってクーラー効きまくりで、

トイレが流れなくて困るということはなかった。

ショッピングセンターに隣接していて、インターネットの店と

セブンイレブンも近い。なぜ、日本でホテルを予約したとき、

一カ所にずっといるという計画にしなかったのか?と

荷物をまとめながら思う。

ここのホテルから、1キロくらいしか離れていない

ホテルに移動する意味って何?と考える。

そういえば、日本にいるときは、

「コタキナバルについた初日と翌日は、いいところに泊まろう。
そこから先はきっと馴れているだろうから、少し安いところにしよう」

と考えたっけ。

今から移動するペルジャヤホテルが一泊4800円くらい

とハイアットの半額。滞在が9日と長いので、あんまりいいホテルに

泊まりまくるわけにはいかない。結局、ホテルなんて寝るだけだし。

でも、こういうホテルの移動って時間が勿体ないんだよね。

荷物をまとめ終わったら、日本から持ってきた

リリーフランキーの「東京タワー」を読む。

この本、感動的で面白い本なのだが、旅先で読むものではない。

やたらとホームシックになってくる。

11時にチエックアウトして、タクシーでセンターポイントまで移動。

「地球の歩き方」には、このショッピングセンターに

日本語が使えるインターネットの店があるとの情報。

3階だ、とかなりアバウトな情報を頼りにうろつくと、

たしかにインターネットの店があるが、3軒もある。

ためしに一軒に入り、「日本語が使えるPCはある?」と

英語で聞いたつもりが、

「ここには日本人はいません」と言われた。

でかい荷物を持って、たどたどしい英語というのは

かなり目立つらしく、客の視線が一斉に私に集まる。

「に、日本人はいないの?ああそう」と店を出る。

や、やめた、、、、もうインターネットはいい(泣)

と一軒目で挫折。いいや、またローマ字で更新すればいい、

それにネットサーフィンは問題なく日本語のサイトも見れるし。

と自分を慰めて、とりあえずゴハンを食べることにした。

店はきまっていた。

日本食レストラン「川奈」

また日本食なのか?りく兄?と呆れる声が聞こえるけど、

もうなんていうか、日本食が恋しくてしょうがないのです。

ほら、昨日の夜は結局、柿の種、ポテトチップス、ピスタチオ、ビール

という、まったく栄養なさそうな組み合わせだったし、ここらで一つ、

お腹一杯和食を食べたいのです。

で、川奈でチラシ寿司を食べる。

うまい、、、、死ぬほど旨く感じる。この刺身、酢飯、みそ汁は

かなり日本度が高い。昨日のハイアットで食べた

微妙ないなりうどんとは違うぞ。

マレーシアにきて、初めておいしいものを食べたような気がした。

マレーシアの人たちは親切でいいのだけど、どうも飯が合わない。

それに、地元の人が入るような店は、とくに中華はおいしそうな匂いが

しているのだけど、注文の仕方や精算の仕方がわからず、

どうも敷居が高いのです。

しかし、マレーシアにまできて、毎食和食かスナック菓子って、

おれの体はどんだけ鎖国的なんだって話ですね。

川奈の店内には、日本人のおじさんおばさんが6人くらいで

鍋を囲んでいました。

その会話が漏れて聞こえる。

「わしがやってやった」「あいつはバカだ」「努力が足りない」
「わしらのころはな、、、」「一生懸命さがないんだよ」

頭の固いおっさんが、憤慨しながらゴハンを食べている。

なぜ、ゴハンを食べながら、そんな鬱陶しい話をするのか?

と気になる。

そのおじさんは、マレー人のウエイトレスさんに

「おい、なんかソバみたいなもんはないのか?」

と大声の日本語で聞く。

すごい傲慢な感じ。

なんだかとても恥ずかしいモノを見てしまった。

コタキナバルに住んでいる人なのか、旅行者なのか知らないけど、

そいういう態度はやめて欲しいと思った。



ゴハンを食べ終わって、今日のホテルペルジャヤにチエックイン。

ここではデポジットでお金を渡して欲しいといわれ、意味が

わからず受付の人に「what デポジット?」と聞きまくる。

whatを連発して、やっと理解できた、

どうやら保証金のようなものらしい。

チエックアウトするときに、返還されると聞いて安心した。

鍵をうけとり、部屋に入ると殺虫剤の匂いがする。

エアコンは、霧ヶ峰みたいな家庭用のやつが一台設置されていて、

なるほどやっぱりハイアットの半額だ、と納得。

それから、ベットが二つある。

これ、夜寝るときなんだか誰もいないはずのベットに

誰かがいるような感じがして嫌だったなー

それから、今日は女王とカヌーガイドの坂本さん、それから日本から

仕事できている方と4人でカヌーに行く日なのです。

待ち合わせ場所に行くと、女王が私を発見。

女王はインド系の女の人のような白い服をきている。

南国らしいですねー

坂本さんの運転するミニバンの後ろに乗り込むと、

日本から仕事できているNさんが座っていた。

日本から仕事ときくと、ばりばりの七三の

サラリーマンのおっさんだろうと勝手に思いこみ、

ああ、そんな人と何を話せばいいのだろう?と

あらぬ悩みをしたが、

Nさんは、私をほぼ同年代で、しかもNGOを主催している方。

なんでも今回はボルネオの奥地に高校生20人をホームスティさせると

いうプログラムの引率で、コタキナバルに来たそうです。

ううん、凄い人だ。とはいっても、温厚な方で腰が低く、よく笑う人で

まったく偉そうなところがない。

能ある鷹は爪を隠すといいますが、そんな感じです。

日本に帰ってNさんのホームページをみて、初めて、

あれー、こんな凄いことしている人なんだーって知ったくらいです。

車でバジャウ族の水上集落に向かう。

そこからカヌーで、河口を海に向かって下るわけです。

途中、坂本さんがドリアンを買ってくれた。

道沿いのココナツを売っている露店みたいなところで、

ココナツのゼリーとドリアンを食べる。

ココナツゼリーはさっぱりとしておいしい。

私的には、トウモロコシの風味に近い味に感じた。

それから、ドリアン。

ドリアンはかなり堅い皮に覆われていて、

坂本さんは鉈みたいな包丁で、切り目をいれて割っていた。

大きな殻のわりに中身は少ない。

食べられる部分を計れば、ドリアンはやっぱり高級なフルーツだ。

これは、かなり変わったフルーツで、お酒と一緒に食べると

かなり危険らしい。

それだけじゃなくて、沢山食べるのもマズイらしい。

私の斜め前に座っていたロイヤルファミリーの方が、

たくさん食べすぎて

、翌日、声が枯れたという経験談を語っていました(笑)

そんな、フルーツらしからぬ副作用のある食べ物なのです。

しかも、当たりはずれがあり、当たりのドリアンを食べると

やみつきになるけど、はずれに当たると食べる気がしないという

ギャンブルの要素もあるそうです。

あとは、強烈な匂いがするという話ですが、

これはいまでも不思議なのですが、匂いはしませんでした。

別に普通。腐ったような匂いがするのかと思ったんですが、

まったく匂いは記憶に残りません。

考えたくないのですが、

私の体臭がつねにドリアン臭で、自分の匂いと

同じだから匂わなかった、

という悪夢のような可能性


あるのですが、お風呂好きの私はそんなことないと思う。

そう信じたい。

で、食べてみました。

おいしいような、、、、ううん、、、微妙、、、、、、、

たとえようのない味。

あえていうなら、ドリアンの味。

それしか書きようがないです。

私達が食べたドリアンはあたりの部類に入ったらしく、

まったりとした食感でした。

しかし、人間、まったく初めての味に遭遇すると、

警戒心丸出しになり、美味しいのか美味しくないのか

わからないものです。

そういえば、アボガドを最初に食べたときもこんな風に思考停止

状態に陥った覚えがあります。

何個か食べていくうちに、アボガドのおいしさがわかってくる。

もう一回ドリアン食べてみたいな、と思わせるものはありました。



うううん、と固まり考え込むドリアン初心者たち


それから、パジャウ族の水上集落に移動。

水の上に家があるなんてどうしてだろう?!と

見たときはすごい疑問だったが、それが

文化で漁が仕事の民族だと考えると納得できた。

職場まで通勤時間ゼロだ。

このツーリングのお手伝いをしてくれる

おじいさんの家で自家焙煎のコーヒーをいただく。

甘くて美味しい!

しかし、このおじいさん、子供の頃から漁一筋で、

歯が全部ないのですが、65歳とは思えないくらい

体は筋肉に覆われています。背筋が伸びて、まるで

現役のアスリート。坂本さんの話によると、足腰が強靭なのも

凄いけど、なによりも凄いのは反射神経とバランス力だそうです。

ううん、こんなおじいさん見たことない。

家のなかには、テレビがあり、水上集落のなかにテレビというのは

かなり驚いた。

みんな放映されているコメディに夢中。


コーヒーを飲み、テレビを見るの図



それから、2人乗りのカヌーの基本的な操作を習って船出。

私と女王のペアで、Nさんと坂本さんがペアになった。





最初は行きたい方角と反対に進むという感じでした。




ちょっと小降りの雨が降ってきましたが、

カヌーで水の上に浮くと、なんともいえないのんびり感と

開放感があってよかったなー

いろいろな話をしたり、ビールを飲んだりお菓子を食べたり

しながら河口を下る。

4人で本当にいろいろな話をした。

マングローブの種がゆらゆらと流れてきたり、

鳥が鳴いたり飛んだり。

水のなかを小さいウミヘビがゆらゆら泳いだり、ほんとうにのんびりと

した楽しい時間でした。

途中、みなさんに弱みを握られるような出来事もあったけどね。

そうこうしているうちに、日が暮れて月明かりの下、カヌーは進む。

蛍の沢山いる木があって、そこで蛍を眺める。

綺麗だ。

蛍って、いいな。私が日本で蛍をみたのは、幼いころ。

家の近所にもいたのに今はもういない。

日が暮れた森からは、パチパチという音が聞こえる。

坂本さんがいうには、あれはエビがハサミを閉じる音とのこと。

自然って不思議だ。

どうして蛍はあんなに光るんだろうね、、と話した。

「そういえば哺乳類で光るやつは
いませんよね」

と坂本さんが言ってので、

私は咄嗟に言ってはいけないことが頭に浮かんだ。

「人間も歳をとって、禿げれば光りますよ」

と言ってしまった。

静かな森がさらに静まりかえったような気がした。

誰もつっこんでくれない。

本当にみんなひいていた。

これも旅の思い出ですかねえ、、、、、、、、



蛍を観賞してから、おじさんの迎えの船で集落に戻る。

おじさんが、女王に「あんたとなら14番目の子供もつくれる」

と口説いていた。

いいねー、ワイルドな65歳!

日本に帰ったら、私も使ってみたいと思ったが、

グーで殴られそうなのでやめる。

この川下りは、ほんとうに快適で楽しかった。

メンバーにも恵まれました。

書いていなかったのですが、気候もよかった。

熱帯のはずが、あんまり虫もいないし、涼しい。

マレーシア、本当に気候がいいなー、とつくづく思います。

リタイヤしてマレーシアに移住する人がいるというのもわかる話だ。

治安もいいしねー。


それから、海鮮の中華の店で食事。

もうここのエビのボイルがおいしかったー

もうマジで、書いててまた食べたくなるほどおいしかった。

みんなでお話をしながら食べる。

みなさん、本当にいろんなことを知っている。

話を聞いていたら、タイにも行きたくなってきた。




私の前にある皿のエビがおいしかった。なんというか、半生のボイルなのですが、それを醤油のようなものにつけて食べると、もう旨いんですよ!


ご飯を食べると、Nさんと私をホテルまで送迎してくれた。

途中、Nさんのホテルの近くにあるお店でビールを飲む。

坂本さんから、マレーシアの裏情報を聞く。

マレーシアには、かなり不健全なカラオケ屋と床屋がある

ことを知った。

しかし、何故、カラオケが?いや、不健全な床屋って?

イスラム教国家にそういういかがわしいお店があるというのは

驚き。それにしても何故、床屋なんだ?



それにしても、今日は本当に充実した一日だった。

楽しすぎてすぐには眠れなかった。



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