週刊リクニュース

2月11日
永い眠り

一昨日の夜、身内のおばあちゃんが亡くなりました。

今日の更新は、とにくネタもなく、オチもなく、

ただ思うままに書いていこうかと思います。

さて、おばあちゃんは夜中に心臓が停止し、救急車で病院に運ばれ、

私が行ったときにはすでに脳死状態でした。

手足を触ると、体温が消失して冷たく、機械で生かされています。

話を聞くと、心臓停止で運ばれたばあちゃんは、脳の酸欠時間が長かったため、

すでに脳死状態、そんなばあちゃんに5回も電気ショックをかけて、

止まっていた心臓を動かし、人工呼吸器をつけて「生き返らせた」そうです。

脳がすでに死んでいる、心臓が止まっている、私がもしそんな状態だったら、

そのまま静かに死なせて欲しいと思う。

5回も電気ショックをかけられたと聞いたとき、私は何故か、

ばあちゃんの人間としての尊厳がないがしろに

されたような気がしてなりませんでした。

意識の宿った脳が死んでいるのに、

心臓だけ電気ショックで動かして、一体なんの意味があるのか?

意識を取り戻して、回復が見込めるなら、最善の治療を望みますが、

ただ臓器を生き返らせるだけの延命治療は残酷です。

人工呼吸器は、ばあちゃんの心臓が停止しても、力強い呼吸をさせていました。

いろいろと書きましたが、89歳で亡くなったので、天寿を全うしたという感じです。


昨日、今日は通夜、葬式だったのですが、

偶然にしてはできすぎているというような事がありました。

通夜で泊まることになった葬儀場で、親族でばあちゃんを看取っている

間、長い待機時間のなかロビーにおいてあった雑誌を見てみると、

それはケーブルテレビの番組紹介でした。

以前、私は「ビューティーヨガジャーニー」というヨガの番組を見たいと

更新したことがあったのです。

いろんな人に声をかけて、なんとかケーブルテレビを引いている人にお願いして

録画してもらおうとしたのですが、コピーガードがかかっている番組の

ため、録画不可。結局見れずじまいで、諦めていたのです。

すっかり忘れていたのですが、ケーブルテレビ、という単語で

思いだし、旅チャンネルの欄を見てみました。

「あ、、、、、、」

今から10分後に放送される。

1回と2回があって、私が見たかったのは2回目の吉川めいさんがインドのマイソールを

訪ねるという回なのです。

それがたまたま10分後に放送される。

旅チャンネルをパラパラと見てみると、1ヶ月に4回しか放送されないヨガ番組

であることを知りました。たまたま手にとった雑誌を見たら、たまたまどうしても

見たかったヨガの旅行番組をやっている。

そして、その番組の内容は私が3月に行くことになるインドのマイソールの

道場を紹介した番組なのです。

私は、インドに行くとは言ったけれど、どんな経由で行くのかがぜんぜん

わからなかったのです。

番組を見てみると、空港を降りてから、泊まるべきホテル、乗るべき列車、

道場の登録の仕方、食事の仕方、私に必要だったあらゆる情報を知ることが

できました。

この世の物事は解釈しだいでどうとでもとれます。

私は単純なタチなので、こういう偶然に偶然が重なることには、

運命的な力を感じます。ばあちゃんに道を聞いたような気がしました。

それにしても、時間は容赦なく流れているのだと感じました。

こうやって、知り合いがどんどん亡くなり、私もいなくなる。

そう考えると、自分の子供、子孫というのは死に対する唯一の一手で

あるような気がしてきました。

私がいまここにいるのは、遙か昔から命を繋いできたリレーの結果だと

思うと先祖というのはありがたいものだな、と思います。



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