週刊リクニュース

1月18日
スキーJAM


平日に行くスキー場って最高です。

自営業の特権ということで、休みを好きに調整できるライフスタイルを

フルに活用して、今日はスキーJAMまで行ってきました。

コンディションは滑りやすいような滑りにくいような、というハテナな

状況。とにかく、ゲレンデが硬い。凍っている。

かるーく転んでみると、びっくりするくらいの硬度を持っているのです。

一緒に行ったメンバーは、親方、Sさん、Hさん。

全員建築関係の仕事をしていて、

家を建てるときにも、そっくりそのまま使える便利なメンバーです。

スキーJAMは、ボード仲間のO氏曰く、

「県外の人が多く、とにかく人が多く、混雑しすぎて滑れない」

という辛口の評価を受けていたスキー場なのですが、

やはりそこは平日の力、広いゲレンデに人にまばらな人という

素晴らしい人口密度でした。

晴天のなか、ビールを飲んだり滑ったりしていると、

ふとHさんがこう言ったのです。




「私、悟りました」





スノーボードを悟ったと、Hさんがいうのです。

「とにかく曲がらなければいいんです、
そうすれば足は痛くならないんです」

というその通りのような、
違うような

かなり哲学的な気づきを披露したのです。

でも、そういえば、Hさん、滑るのが速くなった、とみんな口々に言う。

たしかに運動というのは、コツを掴むとグンと実力が伸びること

があります。

いままでのHさんは、わりと大人しく滑っていたのです。

さて、悟りを開いたHさんと再びリフトに乗って、滑ることにした私達。

スキー検定2級の親方は、とっとと一人で滑っていきます。

ゲレンデが凍っていて、しかも下手くそな私はあまり減速できずに

板のおもむくまま斜面を滑って行きます。

Sさんは、きっちり減速を効かして、上手に降りていきます。

みんな上手いな、、、なんてぼーっとしていた、

私の目前に突如、さっと滑り出たHさん!

「おおっ!?」

Hさんはジャンプして一回転を決めて、

鋭い角度でさっそうと滑っていくではありませんか!

そういえばリフトに乗っているときに、

「いずれは技をきめてみたい」と言っていたが、

凄い、、、!ほんとうに悟ったんだ!

短期間のうちにこれだけ上達したのは、悟り以外の何ものでもないよ!

尊師と呼ばせてください。

でも、おかしいのです。

私が凄い凄いと、後をついていくと、Hさんは

見ず知らずのスノーボーダーが座っているところに

ザアーッと合流するではありませんか。

「あれ、、、、?ええっ?」

知り合いに会ったのか?とハナテマークのまま、私は、

ゲレンデのすみで止まりました。

あれれ?と他のボーダーに合流したHさんを見ると、

どうもHさんにそっくりだけど、別人みたい、というか
別人、、、と

いう事実が判明しました。

Sさんがやってきたので、それを話すと

「私もあれがHさんだと思った!」

とビックリ。日頃からHさんを見慣れているSさんでさえ、間違えたのです。

ウエアから帽子、姿勢、遠くからみるとソックリでした。



「Hさん、こないね」と私。
「来ませんねー、あ、あれかな?あ、違うか」とSさん。



しばらく待っていても、こない。

おかしい、、、、

Sさんと私はしだいにこう思いはじめました。

<もう滑りおりてしまったのかもしれない>

曲がらなければ足が痛くならない、といっていたHさん。

となると
直滑降に近い速度で

やあーっと猛烈に滑り降りてしまったんじゃないのか?

ありうるという結論が出たので、下まで降りてみることに。

しかし、下には親方が一人待っているだけで、Hさんはいない。

いったい、どういうことだ?

うーん、ミステリだ、古畑任三郎だと考えこんでいると、

Hさんが、すこしよろめきつつ、滑ってきました。

どうやら、かなり壮絶に転んでしまって、しばらく動けなかったそうです。

うーん、かわいそうに、、、、ああ、悟りを開くって難しいね、、、、、

としみじみしましたが、あとでHさんソックリのスゴ技の方が

Hさんだと思って驚いたといったら、大笑いしていたので、

笑えた分、プラマイゼロでしょうか?
(ふっふっふ、しかも更新のネタにもなったし)

それにしても、平日にビール飲んで、ボードするって

かなりクセになりそうです。明日からまじめに働くぞー


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