週刊リクニュース

1月9日
本物のセレブ



最近、株が流行っていますね。お金持ち、つまりセレブの生活を

紹介した番組も多くて、お金持ちになったが勝ちって感じですね。

豪邸
に、自家用ジェット、高級外車のコレクション、宝石、

きらびやかなセレブの生活。

考えつく限りの欲求をかなえまくる生活が最高の幸せ、という

考え方もあるでしょう。

しかーし、お金持ちにもいろいろあって、今日はテレビが紹介しない

であろうお金持ちを紹介したいと思います。

すでにお亡くなりになられているのですが、最高の投資家

本多静六先生です。

貧しい寒村に生まれ、家の農業を手伝いながら苦学して、

東京大学の助教授になられた苦労人で、

「経済的自由なくしては精神的自由もない」との方針から、

倹約し、そのお金を株や山林に投資し、莫大な富を作られたのです。

お金持ちになっても、仕事は辞めず、生活も変えず、

慎ましく生活し、大学を定年退職されたときには、

その膨大ともいえるお金の大半を匿名で慈善団体に寄付、

自給自足の生活を送られ、「人生即努力 努力即幸福」をモットーに

85歳で亡くなるまで、勉強し、畑を耕し働き続けました。

私はこういう人こそ、本物のセレブだと思うのです。

本多先生は、豪邸を建て、毎日酒池肉林の欲望を満たしまくって、

生活することだって、充分可能なほどのお金持ちでした。

でも、普通の家を建てて、慎ましく生活したくらいで、

ほとんど全くと言ってほど、ご自身のためにお金を使っていません。

全部といっていいほど寄付されました。

精神的に豊かだった、
足るを知る者は富む

という言葉を地でいったお方だったのだと思います。

本多静六先生の「私の財産告白」という本があって、その

扉のページに本多先生の写真が載っているのですが、

なんとも気品の溢れた優しい顔をしているのです。

こういう人は素晴らしいし、世界に誇れる人だと思うのです。

それにくらべると、テレビで紹介されるセレブの節操のない欲望に

突き動かされるような生活は、なんと下品なんだろうと思ったり

します。

世界第二位の富豪のウオーレンバフェットも、日本で紹介されるセレブ

よりも数千倍もお金持ちですが、生活は昔とほとんど変わらず、

若いときに買った
中古の家に住んでいるそうです。ちなみに自家用車は

中古のボルボ。

パートナーのこれまた超億万長者のチャーリーマンガーは

いまだに移動は電車、しかも自由席らしいです。

お金を支配していて、精神的に全く影響を受けない方々なんでしょう。

宝くじで1億円当てて、お金に翻弄されて人生ぼろぼろにする

人たちを考えると驚異的な自制心です。

そういえば、昔、イングランド銀行を投機で叩きまくって

世界に名を轟かせた最強の投機家ジョージソロスは

稼いだお金をせっせと使っていますね。

何に使っているかというと、

「開かれた社会」を目指して、独裁政治や社会主義国家や、

政治的な問題を解決すべく「ソロス財団」を設立し、

世界平和に多大な貢献をしています。

「国境を越えた政治家」「最強の慈善家」として、

お金を使いまくりです。たぶん、世界で一番多額のお金を慈善活動に

使っている人で、ノーベル平和賞の候補者に名があがることも

あるそうです。

このソロスさん、以前離婚して一人暮らしを始めたときに、

どんな所に住んでいたかというと、狭いアパートにプラスチックで

できたような安い家具を買って住んでいたそうです。

ちなみに車すら持っていませんでした。

持っていたのは、何十億のお金だけ。

住むところも、持ち物も、まったく多くを望まない。

本当の素晴らしい投資家たちは、はたから見るとまったく物欲が

ないんじゃないか?と思わせるほど質素です。

だからお金が貯まる、っていう話かもしれませんが、、、、、






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