8月3日
ヨガとリク


「ほら、あっちに行け！」

とシッシッとストーカー犬リクを追い払い、ヨガマットを引いて

私のヨガ練習は始まります。

太陽礼拝を繰り返し、立ってするのポーズの後半を終える

ころには全身から汗が噴きだし、えらいことになります。

座ってするポーズに入り、足をさまざまに組んだり曲げたり

しながら前屈していると、

追い払われ、フテ寝していたリクがタタタタと

なにが嬉しいのかヘラヘラと笑いながら入ってきました。

きっと、わずかの間で「あっちに行け！」と追い払われた

記憶を無くしたんでしょう。

リクは私のまえに来ると、前足を床に押しつけ、腰を上げて

「遊んで！」のポーズで伸びをします。

「おおっ、これは」

ヨガには「ダウンドック」と呼ばれるポーズがあるのですが、

背骨の伸ばし具合といい、その心地よさそうな顔といい、

完璧なダウンドック、

本物のダウンドックなのです！（あたりまえか）

そんなことを思いつつも、私は部屋に入ってきたリクに構わずに、

どんどんヨガをしていきます。

船のポーズ（寝ころんで、足を45度くらいにあげて、体を同じくらいの
角度に上げて静止する、めちゃくちゃツライポーズ）

バックベント（ブリッジみたいなポーズでこれもツライ）

となんとかこなし、逆立ちのポーズをしていきます。

さて、問題は「頭立ち」と呼ばれるポーズ。

これは、肘と頭の三点で逆立ちして、20呼吸静止するのです。

その体勢で、伸ばしている足を地面に向けて、ゆっくりと下ろして

いき、腰の位置で静止して、10呼吸。

これが最初、「絶対に不可能！どうやってやるのかイメージがわかない！」

と思っていたのですが、

なんと、最近、私はこれができるのです。

ふっふっふ、東京に行って来た成果であります。

ええ、自慢話すいません。

なにはともあれ、私は精神を統一して天井に向けて足を上げていきます。

そのとき、リクが「うわっ」「おおっ」っとスキップするように、

ぎりぎりのバランスで倒立している私に近寄ってきたのです。

「こいつはいったい何をしているんだワン！」

とばかりに、好奇心満点な顔で私のまわりをウロウロします。

犬ははボディーランゲージで会話をするといいますが、

逆さまになっている私は、犬になんとボディランゲージしているの

でしょうか？

「頭立ち」、できるといっても、ギリギリという感じの私は

やっている最中は声も出ません。

や、やめろ、リク、危ないだろ、、やめろ、おれの匂いを嗅ぐな！アホ！

と心に雑念が湧き、「あっ」と思ったら、背中からバターンと

倒れていました。リクは倒れた私によってきて、シッポをフリフリしながら

見ています。そういえば、以前、どこかのブログで

「ヨガをしている最中はペットが部屋に入ってこないように注意！」

と書いてあるサイトがありましたが、こういうことなんですね。

最後に屍のポーズといって、体の力を抜いて、リラックスするポーズを

20分するのですが、ヨガマットに横になっていると、

リクが私の側で、ガリガリと顔を掻きだして、

横たわる私にリク毛をふりかけたり、

暑苦しいのに、側で横になって寝だしたりと

かなりリラックスの敵でした。

犬とヨガは相性が悪いです！



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