週刊リクニュース

5月5日
イヌ地獄めぐりの旅後編

さてさて、GWの真っ直中、今日も元気にイヌ地獄めぐりを

しようじゃないか。

地獄はあと2つある。

この二つの地獄を読み、それでもなお、「犬を飼いたい」と

思える奴だけが、犬を飼う資格があるのだ!

さあ、あと少しだ!

第五の地獄
無限散歩地獄!


犬を飼ったら、散歩に行かないといけない。

そんな単純な事実が、思わぬ苦行や奇行を生み出すことがある。

問題は、「たった数日の散歩なら、誰にでもできる」

ということ。

問題は、「犬を飼ったら、死ぬまで毎日欠かさず散歩」を

しなければならないということ。

あなたは、体を動かすことは好きだろうか?

歩くことが好きだろうか?

理想的といえる飼い主は歩くのが大好きな人だ。

歩くのが好きなだけでは充分じゃない。

ここに資料がある。

これはある男が、仕事で顧客に配布していたお便りを

転機したものである。

これを読めば、地獄がどこにあるのかわかるだろう。




試練の散歩(飼い主だけ)


雨がふり、雷がなり、横殴りの風が吹く、この世のおわりみたい

な天気でも、ウチのリクは大喜びで散歩に行きます。

飼い主はブレスサーモ(肌着)、トレーナー、ジャンバー、

マフラー、長靴という重装備で、暗くて寒い散歩にいくのですが、

リクは自前の毛皮だけで、ヘラヘラと笑いながら嵐みたいな

夜の町を歩きます。「さ、寒くないのか?」歩きながらリクに

ききますが、リクは木に小便をかけたり、においをかいだりと、

まったく平気そうです。いつも行く公園についたら、

だれもいないことを確認して、というか、こんな大豪雨、雷

サービスデーの夜の公園にいるのは、よっぽどの変人と変犬

だけです。つもり、オレらの貸しきりです。一人と一匹は、

そこでボール投げをして遊びます。カサをさしていても、

ジーパンがフトモモにはりつくくらいぬれていて、笑えます。

唇、たぶん紫色です。リクはボールを追って走りまわり、

ぜえぜえと体があたたまったら、凍りそうなほど冷たい

水たまりに寝ころんで、笑います。

見ているだけで、心も体も寒くなります。

ここのところ、悪夢みたいな散歩がつづいています。

だれか助けてー!

引用終了。

ちなみに、「だれか助けてー」と書いても誰も助けてはくれない。

散歩に行くのは飼い主の義務。

あなたは、毎日、どんな天気でも散歩に行けるだろうか?


第六の地獄
しつけ地獄!



始めて犬を迎える飼い主が必ず陥るのが、この「しつけ地獄」

牙の生えた四つ足の動物と一緒に暮らすためには、

ある程度のルールを覚えてもらわないといけない。

しかし、相手は犬である。

そんなに簡単にいくはずがない。

始めて犬を飼うと、なにもかも初めてで、

犬ノイローゼになる飼い主も珍しくない。

この地獄は多岐にわたり、その犬の性格、飼い主の性格や

生活スタイルにより、千変万化する。

ここでは、その代表的な地獄をとりあげる。


器物破壊地獄

スリッパ、リモコン、携帯、ゴミ箱、椅子、テーブル。

犬はありとあらゆるものを噛む。

叱らないといけないが、

それにいちいちヒステリーになってはいけない。

犬には手がない。あるのは前足だけである。

人間が物を触るように、犬は物をくわえる。

そう思っていれば、腹は立たないはずだ。

対策はいろいろあると思うが、

感情的にならず、適切な

方法で根気よく叱り


そして、
ある程度は諦めろ!

人間だって、珍しいものがあれば触るじゃないか。

無駄吠え地獄

これに悩まされる飼い主は多い。近所を見回してみても、

ほとんどの犬が無駄吠えをする。

お客さん、郵便、営業マン、宅配、飼い主。

分け隔て無く、平等にワンワンワン!吠えて玄関に殺到する犬。

なかには、まったく吠えない賢いワンちゃんもいろだろうが。

そんな犬を飼えると
期待するな!

それはドラエモンワールドにおけるデキスギ君

のような犬で、大半は「のび太」や「ジャイ子」「ジャイアン」

「スネ夫」のような犬ばかりだと思っていたほうが

精神的ダメージが少ないだろう。

人が来たら、ワンワン吠える。

しかし、本当に無駄吠えだろうか?

押し売りをしようとチャイムを押す営業マン、

下見にきた泥棒、変質者。

犬がワンワンを吠えることによって、追い払ってくれる。

犯罪者も、犬が吠えるような家に入ろうと思うだろうか?

犬は縄張りにやってきた侵入者を、主人であるあなたに

知らせているにすぎない。

犬はセコムよりも役にたつ。

無駄ぼえなんてない、と考え方を変えるんだ!

犬は吠えることができる、だから吠えるのです。

人間は喋ることができる、だから喋るのです。


ひっぱり地獄


ある程度の大きさの犬は、引っ張る力がハンパではない。

ラブラドールの本気引っ張りは、まるでカジキマグロと

戦う松方弘樹を思い出させる。

どうして引っ張られるのか?

よく考えてもらいたい。

犬と人間、歩くのが速いのは

どちらだろう?


犬のほうが速い。

だったら、犬が先を歩くのは
自然に成り行きではないか?

犬としては、飼い主を引っ張っている気などさらさらない。

それに、いかなるときも、引っ張らない犬を作るのは

かなり難しい。

先日、私のことが大好きなゴールデンレトリバーが、

飼い主さんを牽きづりながら走ってきたことがあった。

そのゴールデンは、しつけされていないのだろうか?

じつは訓練所に8ヶ月預けてしっかり訓練された犬なのだ。

一ヶ月5万円として、5×8=
40万もかけても、

気分しだいで犬は猛烈に引っ張る。

犬は散歩では、ひっぱるのだ。

しつけは絶対必要だが、頭の片隅に、「犬はひっぱる生き物」

だと覚えて、しつけをして置いて欲しい。

そすれば、「こいつ、おれを引っ張るけど、おれのことバカにしているのかな?」などと悩むことはなくなる。

あなたは、盲導犬のトレーナーではない。

ある程度ひっぱるのは当たり前だと思え!




犬種地獄

犬種の本を見ると、犬の性格が書いてある。

ラブラドールはこんな性格、柴犬はこんな性格、あらゆる犬種の

性格はあらかじめ本を読めばわかる。

これが犬種地獄だ!

あらかじめ読んで本の知識と、犬の性格を比べ、

「うちのラブラドールはおかしい!」
「うちのダックスはおかしい!」と思い悩む。

まるで外国の方が、あなたを見て、

「日本人は真面目て勤勉のはずだ!アナタチガウ!」

と怒るようなものだ。

人には個性があるように、犬にだって個性がある。

たくさんの犬と会ったが、いい飼い主さんは

「うちの○○はこんな風なんだよ」と犬の個性を笑って

喋っている人が多かった。

だから、こんな犬にしよう、という思いは捨てることだ。

こんな子供に育てたい、と親が思って、その通りの子供に

育つくらいあり得ない。

犬の個性を受け入れろ!

しかし、そうはいっても基本的な情報はおろそかにしては

いけない。

飼う前にその犬がどれくらいの大きさに育つのか?

あるいは初心者でも飼いやすい犬種なのか調べて飼うのは

基本中の基本。

闘犬や軍用犬として使われる犬は、熟練の飼い主以外

飼うのは避けたほうがいいだろう。


最後に、しつけのことは、

信用できる訓練士に相談するのが一番。

中型犬、大型犬は事故をおこす

と大変なので、初めて犬を飼うなら、

犬と一緒に訓練士さんに

飼い犬、飼い主ともども

訓練してもらいましょう。

そうすれば、トラブルの大半はさけられるでしょう。


いろいろ書きましたが、犬を飼うって面白いですよー

大変なことがあると覚悟できるなら、飼うべきです。

嘘くさいかー


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