週刊リクニュース

1月19日
スーパートレイダー


テレビを見ていたら、懐かしいものが写った。

ビックリマンチョコ。

泣きそうなほど、懐かしい。

知らない方のために補足すると、

ビックリマンチョコとは、私が小学生のころに爆発的に流行した

シール入りのチョコ菓子。

ヘッド、天使、悪魔、お守り、などに分類されたキャラクターの

描かれたシールは、小学生には宝そのものだった。

私は、たまたま「スーパーゼウス」という第一弾の

超レアもののヘッドのシールをもっていたため、

ビックリマンシールの収集に命をかけることになった。

「全部のヘッドを集めてやる!」

私の近所は、なぜか私よりも年下の児童ばかりだったので、

いま振り返れば、かなり強引なトレイディングで、

ヘッドを集めまくったのです。

それだけでは飽きたらず、親に頼みまくって、

箱買いすらした。

ちなみに箱買いとは、1コ40円くらいの

ばら売りのお菓子を箱ごと買って、

一箱に一つくらいの確率でしか入っていないヘッドを

確実に手に入れる
鬼の収集術なのです。

そして、私は第一弾から第十三弾までのヘッドを

完全に収集したのでした。

四十万小広しといえども、スーパーゼウスやシャーマンカーン、

聖フェニックスをもっている奴はいない。

私は、高い山に昇ったように満足しました。

そして、収集から足を洗うことをきめ、

弟に貴重な財産ともいえるシールを譲りました。

これを守り、そして願うなら、おまえが跡をついで

増やしてくれ。

と願いながら。








数ヶ月後。

弟が、
木彫りの箱をもって帰ってきた。

なんだろうか?私は弟に聞いた。




「これは?」

「ああ、K山君と
シール全部と箱と交換した」

「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、」


ちなみに、木彫りの箱は小学生ライフにはまったく不要な

もので、すぐに行方不明になった。

木彫りの箱とひきかえにシールを手にいれたK山君は、

いまでもシールをもっているだろうか?と

消えたシールを懐かしく思いました。