週刊リクニュース

第10回

<少林寺 生命の輪>


ビデオ屋での出来事でとりあげた。
少林寺、すごい作品でした。
あれはどんな役者の人でも無理な舞台。

セリフはゼロ
表現は殴る蹴る武器をふり回すの、アクションのみ
ストーリーはナレーションで流れるだけという鉄の構成。
キャストは本物の
少林寺武僧20人



書いてて頭痛がしてきます。


で、
ストーリーは、ビデオのパッケージの後ろにかかれてあるまんまで、なんの新鮮みもひねりもありません。

さあ、なにが凄かったのでしょうか?

凄くつまらなかった?

ノーっ!逆であります!

もう私、初っから最後まで圧倒されっぱなしアルよ!
観客はみんな外国の方だったのですが、もうイケイケでしす。
舞台が終わり、すべてのキャストがでてきて挨拶するのですが、敵役の皇帝を演じていた俳優の人、

そういう役で少林武僧をいじめていたのに
大ブーイング
べつに演技がダメだったワケではありません。
原因は、卑怯な手段で少林武僧を殺めたからです。だから、舞台が終わってもブーイングだ!

あれれれ?

観客、おかしくなってるー

私は、舞台とかって、あんまり見たことないけど、悪役の人が、最後の挨拶で大ブーイングを喰らうのは初めてみた。
それくらい、観客は少林武僧に感情移入していたのです。その証拠に、杖もってうろうろしていただけの少林武僧の老師は、大絶賛!口笛を吹くやつもいました。

もう、この舞台、少林武僧なしではなりたたない舞台です。
トンボ返りとか、バク転とか、新体操の選手の頭を丸めれば、なんとか代用できそうなんですが、あの思い詰めたような気迫は無理。

役者じゃないんで、みんな表情にとぼしいのですが、
「そのぶん、俺は技で表現する!それだけ!」というのがガンガン伝わってきます。
だから観客は、本当に感情移入できたのだと思います。
私も、気づいたら手に汗をかいていました。

いろいろと危険なことをやっているのですが、私にはそれは武僧たちがいかに少林寺の教えを信じているかの証明に見えました。
教えを信頼してなきゃできないです、あんな危険なこと。
愛すら感じます。

レンタルしてみてくださいな

少林寺 生命の輪
http://www.shaolinjapan.com/text/top.html

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