週刊リクニュース

犬を飼おうと思っているあなたへ





犬を飼いたい、と思っている方に是非読んで貰いたくて、

このページを書きました。

なぜ、こんな文章を書いたかというと、

せっかく家族に迎えた犬を捨ててもらいたくないからです。

まあ、誰だって、捨てるつもりで犬を

飼う人はいません。

けれど毎日たくさんの犬が保健所に引き取られ、亡くなっていきます。

何故そんなことになるのでしょうか?

それは、犬に対する無知が原因なんじゃないかと思っています。

無知が悲しい結果を引き起こすなら、

このページがその無知への予防接種にならないかなー、と願って

いろいろ書いていきますので、ぜひ最後まで読んでください。





さて、捨てる理由はいろいろあると思いますが、

ごくごく大雑把に極論すれば、

「ダメな犬だから」

「やっぱり飼えないから」

に収まるのではないでしょうか。

つまりは、

飼う前に思っていたのと違う。

という感情に行き着くと思うのです。

なぜ、私がこう断言できるのか、それは

私も「もう飼えない、、、捨てようか」

真剣に思ったことがあるからです。

捨てた人との違いは、そこで踏みとどまったということだけ。

私も、飼う前に思っていたのと違う!と絶望的に思いました。

私はなにかするときは、念入りにリサーチするのですが、

それでもそうなったのです。

それもそのはず、

テレビや、雑誌、ペットショップでは、

犬はかわいくて、賢くて、とにかくかわいいよ!

アニマルセラピーだよ!という宣伝ばかりです。

すべての情報源は、

犬を飼うとこんなに大変という事実を

ほとんど伝えていないのです。

犬を飼う楽しい生活を夢みていたのに、現実との

ギャップに驚いて捨ててしまう。

そんな飼い主が続出するのは当然のことですね。

私はできることなら、売られている子犬の首輪に

タバコの箱のような、注意書きのタグをつけたいです。


<注意:犬を飼うのは大変です!信じられないほどの抜け毛やスリッパなどの小物類への破壊活動、毎日の散歩(嵐の日や吹雪の日が含まれることもあります)に家でときどき排尿、脱糞行為におよんだり、無駄吠え、飼い主を引っ張りまわす行為をし、
あなたの健康を損なうおそれがあります>



しかし、こんな内容の言葉を客に伝えるペットショップはありません。

広告収入で成り立っている雑誌や、

楽しくなければテレビじゃないの

テレビがマイナス面を取り上げることは、ごく希です。

極論すれば、みんなこんな感じで犬を飼うのです。

「ねえ、お父さん、コレ買ってよ!散歩するからさー」

「本当だな?ちゃんとするんだぞ、アハハハ!」

これが悲劇の始まりです。

こんなことが起きないようにするには、逆の宣伝活動が必要です。

これは、犬を飼うことを躊躇わせるような、そんなページです。

だから犬を飼うまえにぜひ、読んでもらいたいのです。

ちなみに私は犬の専門家ではないのですが、

家のなかでラブラドールと

生活している飼い主です。話せるのは実体験しかありません。

今から書くのは、

雑誌や本には絶対に載らない、

飼い主の生の声なのです。

それは読んだうえで犬を飼えば悲劇が少しでも減るはずだと

祈っています。

さて、これからは判りやすいように日本の伝統的な教育法、

「地獄めぐり」というスタイルを使います。

簡単に言うと、

「ほーら、イヌ飼うと、こんな地獄に落ちるよ!」

ということです。

それでは心して読んでください。






イヌ地獄めぐりの旅



イヌ地獄へようこそ。

今日という今日はイヌを飼うとこんなにも大変だと

イヤというほとわかってもらいたい。

色々な地獄があるが、まずはここからだ!


毛地獄!

「このラブラドールっていうの、
毛が短いから抜け毛が少ないんじゃないかな?アハハハ」

と5年前にそう思って、ラブラドールの子犬を手に入れた

R兄さん。いや、これはおれのことじゃないさ。

いや、友達の話でさ、とにかくそういうことにしてくれ。

さあ、飼ってからどんな思いをしのか?





毎日、これもんよ。

抜け毛、まさに果てる底無し。

人間の頭の5倍は毛が抜けるし、ラブの場合、すくなくとも4頭

ぶんは毛の面積があるので、
家のなかは毛地獄になる。

気管支の弱いあなたや、潔癖性のあなたは無理なんじゃないかな?

こんなケモノを何度か車に乗せてドライブしたことがあるのだが、

その車はいまだにとれないイヌ毛に悩まされている。

いつの間にか布団に入られたときなど、もう毛まみれ。

毎日こまめな掃除ができない無精な人は、まず耐えられまい。







第二の地獄
脱糞排尿地獄!

イヌは生き物、毎日の散歩できちんと排泄しているにも

かかわらず、腹が痛くなることってあるじゃない。

なるべくガマンするけど、どうしてもガマンできんときは、

ハウスのなかで、脱糞排尿します!

これ、自然の摂理あるね。

これも聞いた話だが、R兄が朝おきてイヌのいる

一階におりたときに

「ぐ、ぐ、なんだ、この、、、、」

と地獄のような悪臭に鼻をやられ、襖を開けてみると

ウンコまれのイヌがR兄を見てハウスのなから

シッポをふっている、なんて

ウワアアアアアア!なこともあったのだ。


これはマジな話、年に何回かはあると覚悟したほうがいい。

朝の忙しいときに臭さと戦い、ハウスを洗い、ウンコまみれの

イヌを洗うのはまさに
地獄!

思わず、朝日にむかって「
神様!」と祈ることだろうよ。

あと、ここに体験談がのっているが、寝ていたら飼い犬に

放尿されたというハードな体験をしたタフガイの話を

リンクを貼っておく。

読んで、まだイヌを飼いたいなどと思えるようなら、

ブラウザの戻るボタンで、この地獄めぐりに戻ってくるがよい!

深夜3時の冤罪事件






第三の地獄
破壊地獄

あなたがもし、新築の家にイヌを迎えて暮らそうなどと

思っているなら、よーく考えたほうがいい。

あなたは、一日中絶叫して生活することになるかもしれない。

イヌを飼うということ。

それは家の中が、こうなることを意味する。

刮目して見よ!これが破壊地獄だ!



うわー


玄関のフローリングの傷!
イヌが歩くだけでダメージを残す!



うわー


階段の傷!
イヌは飼い主の後を追う習性がある!

やつらの追跡から逃れるすべはない!

階段の上り下りなど朝飯前だ!





うわー


襖を締めておいたら、

前足でガボッと穴をあけ、

襖を開いて去っていった。

和室とイヌの相性は最悪。

障子、網戸、

イヌのほんの出来心で大穴が空くのだ!





ぎゃー


占拠された床の間。

暑いので腹を冷たーい

床の間に当てて一休み。

頑固ジジイがみたら、

拳骨をくらいそうな光景!

どうだ!これが現実ってやつだ!


夢のような生活がどんどんしぼんでいくだろう!

それでもまだ、イヌとの生活が眩しいなら、

進むのだ。

この先の地獄を読み、それでもなお、「犬を飼いたい」と

思える奴だけが、犬を飼う資格があるのだ!

さあ、あと少しだ!



第五の地獄
無限散歩地獄!


犬を飼ったら、散歩に行かないといけない。

そんな単純な事実が、思わぬ苦行や奇行を生み出すことがある。

問題は、「たった数日の散歩なら、誰にでもできる」

ということ。

問題は、「犬を飼ったら、死ぬまで毎日欠かさず散歩」を

しなければならないということ。

あなたは、体を動かすことは好きだろうか?

歩くことが好きだろうか?

理想的といえる飼い主は歩くのが大好きな人だ。

しかし、歩くのが好きなだけでは

充分じゃない。

ここに資料がある。

これはある男が、体験したアンビリバボーな散歩が

書いてある

これを読めば、地獄がどこにあるのかわかるだろう。




試練の散歩


雨がふり、雷がなり、横殴りの風が吹く、

この世のおわりみたいな天気でも、

リクは大喜びで散歩に行きます。

飼い主はトレーナー、ジャンバー、

マフラー、長靴という重装備で、

暗くて寒い散歩にいくのですが、

リクは自前の毛皮だけで、

ヘラヘラと笑いながら嵐みたいな

夜の町を歩きます。

「さ、寒くないのか?」歩きながらリクに

ききますが、リクは木に小便をかけたり、

においをかいだりと、

まったく平気そうです。

いつも行く公園についたら、

だれもいないことを確認して、

そこでボール投げをして遊びます。

カサをさしていても、

ジーパンがフトモモにはりつくくらい

ぬれていて、笑えます。

唇、たぶん紫色です。

リクはボールを追って走りまわり、

ぜえぜえと体があたたまったら、

凍りそうなほど冷たい

水たまりに寝ころんで、笑います。

見ているだけで、心も体も寒くなります。

ここのところ、悪夢みたいな

散歩がつづいています。

だれか助けてー!

引用終了。

ちなみに、「だれか助けてー」と書いても誰も助けてはくれない。

散歩に行くのは飼い主の義務。

あなたは、毎日、どんな天気でも散歩に行けるだろうか?


第六の地獄
しつけ地獄!



始めて犬を迎える飼い主が
必ず陥るのが、この「しつけ地獄」

牙の生えた四つ足の動物と一緒に暮らすためには、

ある程度のルールを覚えてもらわないといけない。

しかし、相手は犬である。

そんなに簡単にいくはずがない。

始めて犬を飼うと、なにもかも初めてで、

犬ノイローゼになる飼い主も珍しくない。

この地獄は多岐にわたり、その犬の性格、飼い主の性格や

生活スタイルにより、千変万化する。

ここでは、その代表的な地獄をとりあげる。


器物破壊地獄

スリッパ、リモコン、携帯、ゴミ箱、椅子、テーブル。

犬はありとあらゆるものを噛む。

叱らないといけないが、

それにいちいちヒステリーになってはいけない。

犬には手がない。あるのは前足だけである。

人間が物を触るように、犬は物をくわえる。

そう思っていれば、腹は立たないはずだ。

対策はいろいろあると思うが、

感情的にならず、適切な

方法で根気よく叱り


そして、
ある程度は諦めろ!

人間だって、珍しいものがあれば触る。

人間の手にあたるのは犬の場合口。

幼児に似た性格の犬が、

なんでも噛むのは当然の成り行きなのだ。


無駄吠え地獄

これに悩まされる飼い主は多い。近所を見回してみても、

ほとんどの犬が無駄吠えをする。

お客さん、郵便、営業マン、宅配、飼い主。

分け隔て無く、平等にワンワンワン!吠えて玄関に殺到する犬。

なかには、まったく吠えない賢いワンちゃんもいろだろうが。

そんな犬にしつけられると
期待するな!

それはドラエモンワールドにおけるデキスギ君

のような飼い主がしつけた犬の場合で、

大半は育ててみたら

「のび太」や「ジャイ子」「ジャイアン」

「スネ夫」のような一癖ある犬になると思っていたほうが

精神的ダメージが少ないだろう。

人が来たら、ワンワン吠える。

これを止めさせるのはそれほど至難の業なのだ。

考え方を変えよう。

本当に無駄吠えだろうか?と思うのだ。

押し売りをしようとチャイムを押す営業マン、

下見にきた泥棒、変質者。

犬がワンワンを吠えることによって、追い払ってくれる。

犯罪者も、犬が吠えるような家に入ろうと思うだろうか?

犬は縄張りにやってきた侵入者を、主人であるあなたに

知らせているにすぎない。

犬はセコムよりも役にたつ。

無駄ぼえなんてない、と自分に言い聞かせろ。

犬は吠えることができる、だから吠える。

人間は喋ることができる、だから喋る。

自然なことだ!


ひっぱり地獄


ある程度の大きさの犬は、引っ張る力がハンパではない。

ラブラドールの本気引っ張りは、まるでカジキマグロと

戦う松方弘樹を思い出させる。

どうして引っ張られるのか?

よく考えてもらいたい。

犬と人間、歩くのが速いのは

どちらだろう?


犬のほうが速い。

だったら、犬が先を歩くのは
自然に成り行きではないか?

犬としては、飼い主を引っ張っている気などさらさらない。

それに、いかなるときも、引っ張らない犬を作るのは

かなり難しい。

先日、私のことが大好きなゴールデンレトリバーが、

飼い主さんを牽きづりながら走ってきたことがあった。

そのゴールデンは、しつけされていないのだろうか?

じつは訓練所に8ヶ月預けてしっかり訓練された犬なのだ。

一ヶ月5万円として、5×8=
40万もかけても、

気分しだいで犬は猛烈に引っ張る。

犬は散歩では、ひっぱるのだ。

リーダーウオークなどのしつけは必要だが、

頭の片隅に、「犬はひっぱる生き物」

だと覚えて、しつけをして置いて欲しい。

そすれば、

「こいつ、おれを引っ張るけど、おれのことバカにしているのかな?」

などと悩むことはなくなる。

あなたは、盲導犬のトレーナーではない。

ある程度ひっぱるのは当たり前だと思え!

人間は6割の主導権を握るくらいでいい。



犬種地獄

犬種の本を見ると、犬の性格が書いてある。

ラブラドールはこんな性格、柴犬はこんな性格、あらゆる犬種の

性格はあらかじめ本を読めばわかる。

これが犬種地獄だ!

あらかじめ読んで本の知識と、犬の性格を比べ、

「うちのラブラドールはおかしい!」
「うちのダックスはおかしい!」
と思い悩む。

まるで外国の方が、あなたを見て、

「日本人は真面目て勤勉のはずだ!アナタチガウ!」

と怒るようなものだ。

日本人にだって色々いるんだよ!と思うはずだ。

人には個性があるように、犬にだって個性がある。

たくさんの犬と会ったが、いい飼い主さんは

「うちの○○はこんな風なんだよ」と犬の個性を認め、

笑って喋っている人が多かった。

だから、こんな犬にしよう、という思いは捨てることだ。

盲導犬になる犬種だから、大人しいはず!なんてありえない。

こんな子供に育てたい、と親が思って、その通りの子供に

育つくらいあり得ない。

犬の個性を受け入れろ!

しかし、そうはいっても飼う前は

基本的な情報はおろそかにしては

いけない。

飼う前にその犬がどれくらいの大きさに育つのか?

あるいは初心者でも飼いやすい犬種なのか調べて飼うのは

基本中の基本。

闘犬や軍用犬として使われる犬は、熟練の飼い主以外

飼うのは避けたほうがいいだろう。


最後に、しつけのことは、

信用できる訓練士に相談するのが一番。

中型犬、大型犬は事故をおこす

と大変なので、初めて犬を飼うなら、

犬と一緒に訓練士さんに

飼い犬、飼い主ともども

訓練してもらいましょう。


これでもまだまだ書き切れていない

マイナスのことがおこるかもしれない。

それでも犬を飼いたいという人に飼い主になってもらいたい。

そういうマイナスの面を乗り越えて、

犬と仲良く生活できれば、本当に幸せで楽しいと思う。

くれぐれも相手が生き物であることを忘れないでください。


それから、保健所から保護されて優しい飼い主を

待っているワンコが沢山いるので、

ペットショップに行く前に、こちらのサイトを見てくださいねー


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